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アルトコイン冬の始まり!?米国で規制される「Binance. US」ローンチへ
- 2019/6/15
- 仮想通貨の最新ニュース

アメリカへ進出する意図を明かしたバイナンス取引所が、米国ユーザーに対する「binance.com」の取引サービスを90日以内に中止することを発表した。
アルトコイン市場に大きな変化が訪れようとしている。
BTC価格がかねてより注目されていた8,200ドルを突破し、8,700ドルにタッチした一方で、アルトコインを代表するバイナンスコイン(BNB)の価格はおよそ10%の下落を見せた。
どうやらBNBが見せたこの値動きには、同仮想通貨のファンダメンタルズに直接的な影響を及ぼすバイナンス取引所が、仮想通貨取引に厳しい制限を設けている米国へ進出することを明かしたことが関係しているようだ。
バイナンス、米国進出へ向けて準備中か
今月14日に、バイナンスが米国ユーザー向けの取引プラットフォーム「Binance.US」をローンチすることを公式ブログで発表した。
この米国版バイナンスは、米カルフォルニア州で展開されるマネーサービス事業としてFinCEN(金融犯罪取締ネットワーク)へ登録したと見られているBAM Trading Services社とのパートナー提携により実現したという。
同ブログでバイナンスUSが「米国の規制に準拠している」ということを3回に渡って強調したバイナンスは、この発表から間も無く今年9月12日までに米国ユーザーに対する取引サービスを中止することを公式サイトでアナウンス。
一部のユーザーのアカウント情報がバイナンスの「利用規約と一致していることを示す証拠を提出するように求められる場合がある」と警告し、更新された利用規約で「米国の個人へサービスを提供できない」と述べた。
その後、バイナンスに上場しているアルトコインの一部が米規制当局の規制対象になるかもしれないという「将来の不確実性に対する投資家の不安」が垣間見れるように、バイナンスではアルトコインからビットコインへの取引が増加(=アルトコイン価格の下落)。
赤く染まった取引プラットフォームでは、バイナンスコイン価格に約10%値崩れが見られた中、一部のアルトコインでは20%以上の暴落が確認された。
現時点でバイナンスUSの取扱い銘柄は明かされていないが、あるツイッターユーザーは米国の規制に準じた取引所が扱っているアルトコインとバイナンス上場銘柄を次のようにまとめている。
Here is the breakdown of what coins will still be available (as things stand) to US customers through US compliant exchanges once @binance stop US based trading in September pic.twitter.com/OSawHb9GX6
— Goomba (@remigoomba) June 14, 2019
アルトコイン冬来たる!?
しかし、ツイッター上で人気の経済学者アレックス・クルーガー氏によると、米国の厳しい仮想通貨規制のため、バイナンスUSが取り扱う銘柄は非常に制限されることが予想されるという。
また、流動性の低下を懸念する米国ユーザーが、アルトコインをBTCへ交換するのではないかと述べた。
If you hold "small caps" in Binance, and are concerned about the news, maybe because you are a US resident who fears getting funds stuck without KYC, or maybe because you think ahead, yet want crypto exposure, what do you do?
Sell everything, buy $BTC (or $ETH), exit Binance. pic.twitter.com/LOohWw5Nvu
— Alex Krüger (@krugermacro) June 14, 2019
もしあなたがバイナンスで時価総額の少ないコインを保持しており、ニュースを心配しているのであれば、恐らくあなたはKYCなしで資金が動かせなくなるのを恐れている米国居住者か、 または先を見越しているかだが、これからどうする?
すべてを売って、BTC(またはETH)を買って、バイナンスを出るだろう。
さらに、クルーガー氏はバイナンスで取引されている数百種類の銘柄の中でも、特にICO価格から凄まじく価格が上昇したバイナンスコインに注目。
バイナンスユーザーの多くの割合を占める米国ユーザーが、かねてより有価証券か否かが問われているBNBに手を出せなくなると、同仮想通貨に対する「需要が低下するだろう」と述べた。
(*SimilarWebの統計によると、デスクトップからのbinance.comへのアクセスの内、米国からのものは約14%。)
これまで法の「抜け穴」を掻い潜るようにして成長してきたバイナンス取引所が、世界的にも仮想通貨規制が厳しい米国へ進出することは当業界の変化を示すような一つのサインかもしれない。
それでも、世界トップの取引量を誇る取引所が、世界で最も仮想通貨を取引している米国ユーザーに対して制限を設けることは、クルーガー氏が指摘するように少なからずアルトコイン市場へ影響を及ぼすことが考えられる。
国際的な仮想通貨規制が本格化する前兆として、FATF(金融活動作業部会)が今月中に発表するガイドラインを適応するという方針をG20が示している中、当業界の次のフェーズやアクションに注目だ。
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