仮想通貨ステラ(Stellar Lumens)の仕組みと特徴を大解説

仮想通貨ステラ(Stellar)の仕組みと特徴

個人向け送金システムとして作られた仮想通貨とは?

「ステラってどんな仮想通貨なのかな…」

「ステラの今後はどうなっていくの?」

リップルと同じ仕組みを利用した仮想通貨「ステラ(Stellar Lumens)」に興味がある方は、このようなお悩みを抱えているのではないでしょうか?現在時価総額29位となっていますが、送金・決済手段に特化しているステラは今後大きく成長していくだろうと言われています。

そこで今回は、そんなステラの基本的な仕組みや特徴、そしてチャートから見る今後の見通しなどについて見ていこうと思います。この記事の最後にはステラを扱っているおすすめの取引所についても紹介していますので、気になる方は是非チェックしてみて下さい!

ではまず、そもそもステラがどんな仮想通貨なのかについて見ていきましょう。

そもそもステラ(Stellar)とはどんな仮想通貨なの?

「ステラ」は2014年に、MTGOX(マウントゴッグス)の創立者でもあり、リップルの開発者でもある「ジェド・マケーレブ氏」が中心になって開発されました。

リップルの開発者が作成したステラはリップルを基本的な仕組みとして作られており、通貨単位は「XML(ルーメン)」と言います。

ではリップルを元に作られたステラは、リップルとどういった点が違うのでしょうか?

送金・決済サービスであるStellarの特徴

送金・決済サービスを兼ね備えたStellar

ステラはリップル同様、送金や決済を便利に素早く行うシステムとなっています。

つまりステラは、様々な法定通貨・仮想通貨に換金や送金ができる仮想通貨として作られました。購入したステラをネットワーク上に管理し、それを用途に応じて「ドル」や「ユーロ」といった法定通貨、もしくは「ビットコイン」や「リップル」といったように換金できるのです。

また送金する際も間にステラを挟むだけで済みますので、送金コストや反映時間を大幅に削減することに成功しています。

例えば「円」から「ドル」に換金し、送金したい場合にも、「円→ステラ→ドル」という手順で完結することになります。ビットコインでは10分もかかる取引承認(決済)時間も、ステラなら瞬時に行うことができるので、スムーズに換金・送金が出来ると言えますね!

「でもこれってリップルと全く同じじゃないの?」

リップルについてもある程度知っている、もしくは実際に使っている方はこのような疑問を抱くかもしれません。

先ほども触れましたように、リップルを元に作られたステラの基本的な特徴はほとんどリップルと一緒となっています。では何が違うのでしょうか?

ステラは個人向けの換金・送金システム

まず大前提として、ステラは個人向けの決済・送金システムとして作られました。

元々リップルは企業や国が行う大きな金額のやり取りをスムーズに行うために作られました。一方のステラは個人が扱うような小さい額での決済・送金に特化しており、決済速度(ブロック承認速度)はリップルよりも速くなっています。

例えば海外のオンラインストアで買い物をする際や、海外の友人、金融機関への送金などを低コストで瞬時に行うことが出来るようになっています。

発行枚数の違い

リップルの発行枚数は1,000億枚となっています。アメリカのリップル開発会社「Ripple.Inc」が全体の25%を保有しており、1,000億枚という上限が決まっています。

一方ステラの発行枚数は1兆枚となっていますが、こちらは1年ごとに1%ずつ総量が増えてくる仕組みになっています。さらにステラの開発会社は全体の5%ほどしか保有していないので、ほとんど市場に出回っているということになりますね。

ちなみにステラは意図的に市場に流通させており、様々な通貨に換金しやすいように価格変動率を抑えているのです。

独自のプロトコル「Stellar Consensus Protocol(SCP)」

ステラにしかない特徴として、独自のプロトコル「Stellar Consensus Protocol(以下、SCP)」が導入されています。

SCPというのは「Ripple Ledger consensus」の改良版となっており、ブロックチェーンの分岐発生リスクを抑えながら安全に合意に到達するためのプロトコルになります。そもそも「Ripple Ledger consensus」というのはブロックの承認者を限定し、その承認者たちによってブロックを管理・記録する仕組みになっています。

このブロック承認者のことを「ユニーク・ノードリスト(UNL)」といい、全UNLの80%以上の合意によってブロックが承認される仕組みになっています。しかしこのコンセンサスアルゴリズムには、80%の合意がなければチェーンが分岐するという致命的なリスクがあるのです。

一方ステラのSCPはリップルが持つチェーン分岐リスクを抑えたもので、80%以下の合意でも承認可能となっているのです。チェーンの分岐はコインの分裂を意味するので、万が一にも分裂リスクがないステラは安心して使い続けられる仮想通貨だと言えますね。

以上の3つがリップルとの違いになります。最初の違いとして述べましたように、ステラは個人向けの決済・送金システムとして作られた仮想通貨です。