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中国人民銀行、米ドルと新デジタル通貨が共存するシナリオを懸念か
- 2019/7/9
- 仮想通貨の最新ニュース
中国人民銀行調査局のディレクターが、金融システムに対する潜在的な「リブラコイン」の影響について、今週月曜日(7月8日)に開催された北京大学の学会で述べたことをSCMPが報道した。
世界の中央銀行に先駆けて2014年からデジタル通貨について調査を行っていたPBOC(中国人民銀行)が、その取り組みに一層重きをおいているようだ。
PBOC調査局のディレクター、ワン・シン氏によると、PBOCはフェイスブック主導の企業間通貨リブラコインに対して「注意を払っている」という。
リブラコインの「概念は消えない」
中華人民共和国国務院からの許可を受けてかねてより中央銀行が発行母体となるデジタル通貨に関する調査を行っていたというPBOC調査局ディレクターによると、リブラコインのような新たなソブリン通貨の誕生は世界の政治・経済情勢に影響をもたらすという。
もしデジタル通貨が米ドルと密接に関連している場合、(米ドル、日本円などの)ソブリン通貨が米ドル中心のデジタル通貨と共存するというシナリオが生じる可能性がある。しかし、本質的には1つのボス、つまり米ドルと米国がある。もしそうであれば、(デジタル通貨は)一連の経済的、財政的、国際的、また政治的な影響をもたらすだろう。
また元PBOCアドバイザーである北京大学教授ヒュアン・イピン氏は、成功しようとしまいと「(リブラコインの)概念が消えることがない」述べ、リブラが中国のデジタル金融方針に「警告した」と付け加えた。
フェイスブック主導のリブラコインを警戒するのはPBOCだけではない。
例えば、日銀総裁の黒田東彦氏は「金融決済システムにどのような影響を及ぼすのか注視したい」と述べた。
また、中央銀行がデジタル通貨を「近い将来、発行する計画はない」と主張する日銀副裁の雨宮正佳氏も、リブラコインユーザーが「巨大なことを念頭に置く必要がある」と警笛を鳴らしている。
将来的なデジタル通貨発行が示唆されていたPBOCが新ソブリン通貨を警戒するように、これまで通貨の発行を独占していた他の中央銀行も新たな策を講じる必要性を認知し始めるだろうか。
FBがパンドラの箱を開けてしまった中、今後世界の中央銀行がどのような取り組みを始めるかに注目だ。
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