WIkipedia創設者、「ICOは一生やるつもりない」

先日、ドイツのベルリンで開催されたブロックチェーンに関する会合にて、世界的情報サイト「Wikipedia」の創設者であるJimmy Wales(ジミー・ウェルズ)氏が、今後も自身が展開する事業内容に仮想通貨を取り入れない方針を表明した。

特にポイントとなっているのが、いわゆる「ICO(Initial Coin Offering):新規仮想通貨発行」と、ブロックチェーンという事業領域についてだ。

前者のICOを行えば、即時多額の資金調達を行えるかもしれない。

また後者のブロックチェーンを有効的に活用すれば、より信頼性の高いメディアとして、世間からの評価が更に高まる可能性もある。

諸々の条件・現状を踏まえてWales氏は、

「ICOに関しては一生やるつもりはない。

ブロックチェーンはかなり興味深い技術ではあるが、現在の明らかにバブルな市場に鑑みると、疑念を抱かざるをえない。」

とコメントを寄せている。

現在の仮想通貨市場では、「新時代の分散型Wikipedia」を標榜するベンチャー企業「DIRT Protocol(ダート・プロトコル)」が出現するなど、まさに情報系メディア界で激しい競争開始の予感が漂い始めている。

直近でも同社は、仮想通貨取引所から総額約300万ドル(約3億3000万円)の資金調達に成功しており、勢いに乗り始めた段階だ。

これらの勢力に対し、いかにWikipediaが人気を保持し、ユーザー獲得をも継続できるかどうかが今後の議論の争点となっていきそうだ。

原典:「Wikipedia Has ‘Zero Interest’ in an ICO, Says Jimmy Wales

ここまでの内容と考察

世界的情報サイトWikipediaの創設者であるJimmy Wales氏が、仮想通貨事業への取り組みについて、今後のスタンス表明を行ったという今回のニュース。

本文中にもある通り、様々なライバル企業が出現し始めた現在の市場で、はたしてWikipediaはこれまで通りの人気・存在感を放つ事ができるのでしょうか。

はたまた、競争が激化していく中で、Wikipediaに取って代わるサービスが出現してくるのでしょうか。

メディア業界にも及ぶ仮想通貨事業の未来に、今後より注目していきましょう!