イーサリアムとEOS、分散型アプリが使われていない!?

仮想通貨アナリストKevin Rooke(ケビン・ルーク)氏によると、アクティブユーザーが1日300を超える分散型アプリ(dApps)は、イーサリアムとEOSを合わせてたった8つしかないという調査結果を公表した。

この結果は、分散型アプリの普及にまだまだ課題があることを浮き彫りにしている。

アメリカの大手仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)共同設立者兼ゴールドマンサックス元幹部であるFred Ehrsam(フレッド・エールサム)氏は、

「数百万人のユーザーがいるようなプラットフォームをサポートするためにはイーサリアムのスケーラビリティを100倍に拡張する必要がある。」

と述べている。

例えば、世界中に数億人のユーザーを持つVISAカードは、毎秒数万のトランザクション処理を行っている。

そのようなスケーリングを行う必要があるとEhrsam氏は主張する。

これに対して、イーサリアム共同設立者Vitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)氏はイーサリアムネットワークの取引処理能力を1秒当たり100万トランザクションに増加させることは可能だと公言している。

しかし、様々な分散型プラットフォームが拡張性問題に取り組む中、dAppの問題点は他にあるだろうという見解もある。

例えば、そもそも分散型アプリそのものがユーザーにとって馴染みのないもであることが指摘されている。

また、分散型アプリの仕組みを初心者が一から理解することは困難。

さらに、仮想通貨相場の予測サービスを展開しているGnosis(グノシース)の創業者Martin Koppelman(マーティン・コッペルマン)氏は、

ユーザーベースよりも分散型アプリがいかに「相互的な関係性」を持てるかの方が重要だとした上で、

「どのくらいの分散型アプリが相互接続され、同じプラットフォームにいることの恩恵を受けることができるのかに注目していくべきだ。

そのことが最終的にイーサリアムの価格にも影響するだろう。」

と語った。

原典:「Ethereum and EOS Only Have 8 dApps Combined with 300+ Active Users

ここまでの内容と考察

1日のアクティブユーザーが300人以上である分散型アプリは、イーサリアムとEOSを合わせて8つしかないという今回のニュース。

分散型アプリが普及すれば、その需要から仮想通貨価格も予想しやすくなるのではないかと言われています。

また、今回のKoppelman氏の発言は大変興味深い。最近では、Centrality(セントラリティ)を始めとした同じプラットフォーム上で分散型アプリが互いにユーザーを共有できるような分散型プラットフォームが登場しています。

大衆の心を掴む将来のプラットフォームはどのようものでしょうか?

実践的な分散型アプリの誕生に注目していきたいですね。