ドージコイン創設者思いめぐらす、分散型アプリの未来はいかに

仮想通貨の普及が徐々に進んでいるようにうかがえる今日だが、分散型アプリ(dApp)を使用するユーザー数は一向に増加していないようだ。

先月にも一日のユーザー数が300を超える分散型アプリはたった8つしか存在しないと報告されている。

そんな中、Dogecoin(ドージコイン)創設者であるJackson Palmer(ジャクソン・パルマー)氏は、中央集集権型のシステムを日々使用するユーザーに分散アプリの移行を促すためには、何らかの方法を見つけなければならないと考えているようだ。

分散型プラットフォームの情報処理能力は、中央集権型のものよりも遥かに劣る。

そのため、ユーザビリティを考慮すると中央集権型のアプリに親しみがあるユーザーを分散型アプリへ切り替えるよう促すことは困難だと同氏は主張する。

また、現存するアプリを分散型プラットフォームへ移行するだけでは十分でないとのこと。

「ユーザーの大多数が中央集権型のアプリへ不満を抱いていると仮定し、分散型システムを構築しただけでユーザーが集まるという考えは不合理だ。」

と同氏は述べた。

投機目的な投資家から分散型アプリユーザーへのシフトは可能か?

俗にビットコインが「キラーアプリ」と言われている理由は、従来の金融機関の直接的な影響を受けずに「価値を保存」できる能力のためだといわれている。

しかし、ビットコインを始めとする仮想通貨は、投資家から「通貨」として認識されていないと同氏は主張する。

「ただの株式にしか捉えられていない。」

と仮想通貨が現在でも投機目的にしか見られていないことについて同氏は指摘した。

しかし、仮想通貨の普及に関して前向きな見解もある。

米取引所コインベースCEOである Brian Armstrong(ブライアン・アームストロング)氏は、今後5年で仮想通貨を日常的に使用するユーザー数が10億人を超えると予測。

さらに、仮想通貨の普及を如実に示すビットコインATM市場は、今後5年間で160億円以上の規模に達することが予測されると最近の調査で明らかになっている。

しかし、実際にブロックチェーン技術を基盤とするアプリを一般ユーザが使用するようになるには、プラットフォーム移行を促す強い動機を生み出す必要があるが、解決策は業界全体で未だ模索中のようだ。

原典:Dogecoin Creator: “Build it They’ll Come Attitude” in Crypto Doesn’t Work

ここまでの内容と考察

イーサリアム創設者に続きドージコイン創設者も分散型アプリの普及の課題に対して厳しく指摘したという今回のニュース。

一般ユーザーへの分散型アプリの普及には、何か強いインセンティブが必要となるでしょう。

そういった意味では、直観的に楽しく遊べることができる育成ゲームCryptoKitty(クリプト・キティ)のようなアプリは何か大きなヒントを持っているかもしれませんね。

ビットコインに続くような次の分散型キラーアプリはどのようなものでしょうか。

スマホで日常的に使用できるような分散型アプリの登場に期待したいですね。