ビットコインの価格が1万5,000ドルに回復、仮想通貨市場の時価総額が新記録を更新

1月3日,仮想通貨の時価総額は、仮想通貨市場全体の価格高騰により、7,000億ドル(約70兆円)を超えた。

仮想通貨時価総額は7,000億ドルに達する

1月2日、仮想通貨の時価総額は、6,500億ドル(約65兆円)を下回っていたが、わずか24時間で640億ドル(約6兆4.000億円)、約10%の増加を記録。1月4日現在は、7,400億ドル(約74兆円)の市場規模となっている。

ビットコインの価格は15,000ドルに回復

今回の仮想通貨市場全体の価格上昇は、ビットコイン価格の上昇によって拍車がかかった。24時間で10%ほどビットコイン価格は上昇し、15,428ドル(約160万円)になっている。

ここ数週間低迷していたビットコイン価格が上昇した理由は、PayPalの共同設立者ピーター・ティエル氏が設立したベンチャーキャピタル「Funders Fund」が、何億ドルものビットコインを保有していたという発表がなされたからである。

投資家たちは、この公表により仮想通貨市場へ巨額の資金流入の流れが到来していると期待感を持つようになっている。

リップルの価格は3ドルを超える

リップルに関しては、継続的に大きく価格を上昇させており、遂に3ドルを超えた。リップルは現在1,200億ドル(約12兆円)の時価総額を有しており、ビットコインを除いて1000億ドル(約10兆円)時価総額をを超えた初めての仮想通貨となった。

アルトコイン価格は新記録を続々と更新

1月3日、ビットコインの価格上昇に引っ張られるようにアルトコインの価格は上昇し、最高値を更新するアルトコインが続出。

アルトコインは現在、仮想通貨市場の時価総額の約3分の2を占めており、1ヶ月半前に60%を占めていたビットコインの市場シェアは36.2%に低下している。

ビットコインキャッシュ価格は6%上昇して2,774ドル(約29万円)、時価総額500億ドル(約5兆円)に達している。一方、時価総額ランキング5位のエイダコインの価格は29%上昇、時価総額を257億ドル(約2兆5,700億円)を記録している。

現在、これによりトップ5の仮想通貨が250億ドル(約2兆5,000億円)を超える市場規模を持つことになった。

アルトコインの価格が軒並み上昇する一方でライトコインが価格を下落させた。1日で3%の価格下落を記録しており、現在252ドル(約2兆5,200億円)で取引されている。仮想通貨の時価総額ランキングで8位まで落ちている。

また、今週の最も顕著な価格上昇を記録した仮想通貨が「ステラ」である。1月3日に35%の価格上昇を記録し、現在136億ドル(約1兆3,600億円)の時価総額を有している。

仮想通貨市場で大きな影響力を持っている韓国の取引所にステラが上場していないことを考えると、ステラのポテンシャルの高さが伺える。

また、8位のNEMの価格も18%上昇、IOTAは3%低下している。一方、Dashは3%の上昇を記録している。

ここまでの内容と考察

12月初めから続いているアルトコイン価格の上昇が2018年に入っても止まりませんね。

わずか1ヶ月ほどでビットコインの市場占有率が60%から40%ほどになるとは、いったい誰が予想できたでしょうか。

5月のアルトコインの価格が急上昇した「アルトコインバブル」の再来と考える人もいるようですが、今回は果たしてバブルなのでしょうか?

答えはあと数ヶ月経過しないとわかりませんが、5月とは状況が異なる点がいくつかありますので、このままアルトコインがビットコインの市場を奪っていくことも考えられます。

というのも、ビットコインの通貨としての機能の脆弱性が様々なところで議論されるようになったり、ビットコインにないアルトコインの機能が評価され始めたりすることでビットコインよりアルトコインの将来性に期待を持つ人が増えてきているのです。

ただ、アルトコインの価格がまだビットコインの価格変動に引っ張られることを考えると、ビットコインの存在感は強く残っています。

ビットコインの価格変動とアルトコインの価格変動に相関がなくなったとき、アルトコインがビットコインを押しやるときでしょう。

数か月後どうなっているかが見ものです。