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BTC価格暴落、本当にゴールドマンサックスが影響か?
- 2018/9/6
- 仮想通貨の最新ニュース
投資銀行Goldman Sachs(ゴールドマンサックス)が仮想通貨を扱うトレードデスクを開設する計画を放棄した。
今回断念した理由は、今後の方向性としてトレードデスクではなく、機関投資家へ向けた仮想通貨を扱うカストディサービスに精力を傾けたいからだそうだ。
(カストディとは、投資家の代わりに、証券の管理・保管を行うこと。)
これまでの経緯
同社が仮想通貨トレードデスク開設に踏み出しているという噂は、昨年2017年の暮れに同社が仮想通貨取引プラットフォーム展開を検討しているという発表がきっかけで一気に噂が広がった。
同社のCEOであるLloyd Blankfein(ロイド・ブランクファイン)氏も、昨年11月に行われたブルームバーグのインタビューに対して、
「私は多くの歴史を読んでいる。ある時代には、5ドル相当の金で裏打ちされたコインは5ドルの価値があった。現在、私たちは紙を使っている…おそらく新しい世界のお金は、コンセンサスよて裏打ちされるだろう。」
とビットコインに対して疑いの目を向けながらも、前向きな姿勢を見せていた。
Goldman Sachs CEO Lloyd Blankfein says he has a "level of discomfort" with Bitcoin, at least right now https://t.co/SkrTrClRgt pic.twitter.com/7wFTVlBfG0
— Bloomberg (@business) 2017年11月2日
また、今年4月に同社が熟練仮想通貨トレーダとして名高いJustin Schmidt(ジャスティン・シュミッド)氏を雇ったことがきっかけで噂の信憑性が一層高まったようだ。
しかし、今年1月にBlankfein氏は、同社が仮想通貨市場で果たす役割は顧客がビットコイン先物取引をできるようにすること過ぎないとCNBCが行ったインタビューで言い切っている。
また、このインタビューで、マーケット・メイクやロング&ショートポジションを取る必要があるビットコイン取引事業に直接関わりたくないという意思を明らかにした。
その後、ビットコイン先物取引を開始した同社は、3か月後に予定している仮想通貨カストディサービスについて
「仮想通貨に興味がある顧客の要求を満たすために最良の方法を模索している。しかし、現時点では、サービス内容に関する結論に達していない。」
と今年5月に発表。トレードデスクについて言及しなかった。
そして、先日公開されたビジネス・インサイダーの報告によると、同社は仮想通貨市場における不明瞭な規制の枠組みを理由に同市場に直接関与しないとしたようだ。
なぜBTC価格は下落した?
CNBCは、同社が仮想通貨トレードデスクを断念したことが仮想通貨市場を下落させた触媒だと主張している。
仮想通貨ヘッジファンドBKCMのCEOであるBrain Kelly (ブライアン・ケリー)氏は、
「(ゴールドマンサックス)は仮想通貨のエコシステムの中には入っていないが、機関投資家達を代表するのは良くないことだ」
と述べた。
原典:
「Goldman Sachs is Abandoning Plans for a Bitcoin Trading Desk, For Now」
「Bitcoin falls after Goldman reportedly drops crypto trading plans」
ここまでの内容と考察
先日の相場下落を引き起こしたと原因といわれているゴールドマンサックスが仮想通貨トレードデスク開設計画を撤回したという今回のニュース。
しかし、この新興市場特有の性質を考慮すると、このニュースが原因で市場が下落したとはなかなか言い切れないかもしれません。
ちなみにですが、Coinbase、BitGo、またJPMorganも仮想通貨を扱うカストディサービスに手を出しており、今後ゴールドマンサックスと競合することとなるでしょう。
未だ規制が曖昧な仮想通貨市場。
今後の発展を考えても、一刻も早く各国の仮想通貨に対する規制を明瞭にしなければなりませんね。