ビットコインキャッシュ(BCH)が88%も上昇?

8月1日に決行されたブロックチェーンの分岐によって誕生したビットコインキャッシュ(BCH)は時価総額4位でデビューしましたが、すぐに時価総額でリップルを抜いて第3位になっていました。

CryptoCurrency Market Capitalizations

8月1日の時点で時価総額は合計10兆円以上になっており、ビットコインキャッシュのハードフォークによって11兆円にまで跳ね上がりました。ビットコインキャッシュの出現によってマーケットがやや不安定となっていますが、今後このような資本の流入を維持するのか、それとも徐々にフォーク前の状態に戻るのかはまだわかりません。

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ビットコインキャッシュの価格が88%上昇

ビットコインキャッシュは8月1日のハードフォーク直後に1BCH=400ドルから1BCH=200ドルにまで下落しましたが、すぐに落ち着き、翌日の8月2日には時価総額757ドル(約8億円)にまで上昇しました。

現在ビットコインキャッシュは1BCH=678ドルとなっており、約89%も増加しています。

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とある専門家は

「ビットコインキャッシュの真価を整理し、理解できるようになるまで少し時間がかかるだろう。従来のビットコインホルダーの多くは、ビットコインキャッシュに慣れていないか、コインを請求していない可能性がある。」

と述べています。

ビットコイン価格はフォーク後も維持

ビットコインはハードフォークが行われる直前に1BTC=2,900ドル(約32万円)を上回りましたが、ハードフォークによって一時的に2,700(約30万円)ドルにまで下落しました。

現在ビットコインは2,719ドル(役30万円)で、時価総額は450億ドル(約5兆円)となっています。

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ビットコインキャッシュの誕生によってビットコインがどのような影響を受けるかはまだわかりませんが、今後の動きによってはビットコインからビットコインキャッシュへ時価総額が流れていく可能性もあると言います。

イーサリアムの価格は安定へ

イーサリアムの価格は8月2日に約0.5%上昇し、現在は1ETH=227ドル(約2万5千円)となっています。

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上昇したとはいえイーサリアムの時価総額は207億ドル(約2.2兆円)となっており、いまだビットコインの半分以下である46%にとどまっています。

上昇を続けるNEM

8月2日のアルトコイン市場は一時的に上昇傾向にあり、イーサリアムクラシック、DASH、IOTA、Moneroといった代表的なアルトコインは緩やかに上昇していました。

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しかし中でも爆発的な上昇を見せていたのは、時価総額6位のNEMでした。NEMは唯一16%もの上昇を見せ、1XEM=0.2ドルにまで上がっていました。

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ビットコインの価格優位性はビットコインキャッシュに左右される?

全体の48%の時価総額を誇っていたビットコインは、ハードフォークによって誕生したビットコインキャッシュによって43%にまで減少しました。イーサリアムの時価総額も全体の20%程度となっており、ビットコインの半分もありません。

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こちらはビットコインキャッシュは含まれていませんが、ビットコインキャッシュは全体の10%前後程度になっているという。

原典:「Bitcoin Cash Price Rises 88% Following UAHF to Lift Crypto Market Cap to $100 Billion

ここまでの内容と考察

8月1日に行われたハードフォークによって誕生した「ビットコインキャッシュ(BCH)」は、少なからず仮想通貨の時価総額に影響を与えていたよう。

そんなビットコインキャッシュは現在ハッシュパワー不足という非常に大きな課題を抱えており、ビットコインから流れると予想されていたハッシュパワーが約1%しか流れなかったのです。

その結果、1ブロック承認されるまで約9時間もかかってしまったという事態が発生し、実用化は非常に厳しいとの声もあります。この9時間はあまりにも長すぎるので「もしやマイニングの難易度調整が行われているのか?」という噂もありましたが、実はビットコインキャッシュの約75%のハッシュパワーを持っていた謎のプール「MC pool」が突如離脱したのです。

香港にあるとされている「MC pool」は、

「ビットコインキャッシュのマイニングは遊びのようなものだった。実際は香港にできる新しい取引所の宣伝のためにやっていたようなものだ。」

と述べ、ビットコインキャッシュのマイニングから離脱しました。

残りの25%を占めていたViaBTCもハッシュパワーが5分の1にまで減少してしまい、この急激なハッシュパワーの減少によって1ブロックのマイニングに9時間もかかるという事件が起きたのです。

いまだビットコインキャッシュの送金が完了していない、もしくは受け取れない人が続出しており、それはこのハッシュパワー不足によるブロック生成速度の遅延が要因だったのです。

これを打破するためにもすぐにビットコインキャッシュのディフィカルティ調節が8ブロック分も行わる可能性があり、これが行われるとBCHを送金することや売ることが可能になるそうです。

個人的には、ディフィカルティ調節が行われると遅れていた送金や売買ができるようになるので、利便性に不満を感じていたユーザーが一気にビットコインキャッシュを売り、一時的に大きく下落するのではないか?と思っています。

これだけブロックの承認に時間がかかり、期待されていた割に不便だったので、売りたくもなりますよね。

それにしてもビットコインは意外と安定していますね…。笑