行方不明の600万BTCによってビットコインの価値は上がるのか?

行方不明の600万BTCによってビットコインの価値は上がるのか?

BitGoの元主席エンジニアJameson Lopp(ジェームズ・ロップ)氏は、推定400万のビットコインが失われ、200万のビットコインが盗まれているという見解を発表した。

つまり計600万ものビットコインが、ブロックチェーン上から永久的に消えた状態だと言うのだ。

つまり、現時点で流通している1700万のビットコインうち、取引や送金に可能なビットコインは1100万までしか存在しておらず、約3割ほどは存在していないことになる。

現在、ビットコインの価格は6,700ドル(約74万円)ほどを推移しているが、これはあくまで市場に1,700万のビットコインが流通していることを前提に計算されている。

しかし、それが1,100万だった場合は10,300ドル(約112万円)になる。

ただ、ブロックチェーン上で何百万ものビットコインが失われていることは投資家の多くが認識しており、現在の価格は実際のビットコイン供給量を考慮したものであるとも言える。

また、ビットコイン取引調査会社Chainalysisも2017年11月時点で既に379万のビットコインが失われているのではないかという見方を明らかにした。

ChainalysisのエコノミストであるKim Grauer(キム・グレー)氏は、

「時価総額に関する直接的な計算には、この消えたビットコインは考慮されていない。

しかし、投機性を帯びた仮想通貨市場は、取引所の動向だけを見ており、実際の需要と供給が適応する形になっている。

現在の価格に消失したビットコインが含まれているかいなかと聞かれれば、どちらとも言えない。」

と述べた。

ここ数年、多くの投資家やアナリストは、供給量が固定されているビットコインはどこかで数百万ドルの価格に達すると一貫して主張している。

その意味では、固定された供給量のうちのおよそ75%しか存在していないという事実は、長期的にビットコインの価値が上がる可能性を高めると言えるだろう。

原典:「6 Million Bitcoin is Lost or Stolen, Should the Real Value of BTC Higher?

ここまでの内容と考察

600万のビットコインが永久に消失したという今回のニュース。

これまでの法定通貨とは全く異なるビットコインの特徴に、「供給量の固定化」がありました。

しかし、今回のニュースが物語っているように、通貨の供給量を固定したことでかえって価格の不安定化を招いていると言えるかもしれません。

今後、ビットコインは法定通貨の代わりになり得るのか注視していく必要がありそうです。