韓国の銀行でブロックチェーン活用のID認証システムを7月から導入へ

韓国の商業銀行を代表する韓国銀行連合(KFB)は、7月からブロックチェーン技術を基盤とした新しい認証サービスを開始すると発表した。

従来のシステムは、非効率かつ複雑であることから不評だったが、「バンクサイン」と名付けられたこの新たなサービスによって、国内のリテールバンクが採用している従来の認証システムは一新するとされている。

これまで韓国の銀行は、「電子署名法」に基づいて20年前の公的認証制度の利用が義務づけられていた。

しかし、今回政府はその方針を転換させたのだ。KFBの広報担当者は、

「バンクサインはブロックチェーン技術を利用して地域の銀行が共同開発した最初のプロジェクトになる。」

と述べた。

KFBは、2017年11月に国内の銀行におけるブロックチェーン技術の実装を目的としたコンソーシアムを設立しており、「バンクサイン」についても今年4月に検証済みであるとしている。

今回利用されるブロックチェーンプラットフォームには、韓国最大の複合企業サムスン電子の子会社であるSDSが開発した「Nexledger(ネクスレジャー)」を基盤にしている。

サムスンは、既にクレジットカード会社であるサムスンカードと共同で「Nexledger」を使ったテストを2016年10月に行うなど、1年以上前から独自のブロックチェーン・プラットフォームの普及に努めてきたという。

原典:「Korean Banks to Use Samsung SDS Blockchain to Verify Customer IDs from July

ここまでの内容と考察

韓国の銀行で7月からブロックチェーン技術を利用したID認証サービスを導入するという今回のニュース。

韓国では、サムスンをはじめとした大企業までもブロックチェーン技術の事業に参入し、ソウル市は2022年までに自治体全体にブロックチェーン技術を適用させたいとしているなど、ブロックチェーンの活用に積極的な国であると言えます。

そういう意味では、今回の動きも韓国がブロックチェーン技術の活用に積極的であることの表れと言えるでしょう。

韓国におけるブロックチェーン技術が今後どこまで普及していくのか注目ですね。