「生き残る」ため、世界的物流大手もついにブロックチェーン採用へ

ブロックチェーン技術に関する取り組みを本格的に始める大企業がまた一つ増えたようだ。

世界的物流大手FedEx (フェデックス)が、IBM分散型プラットフォーム「Hyperledger (ハイパーレッジャー)」のコンソーシアムに参加する意向を表明した。

14社14色、IBM技術を採用へ

今回の発表では、大企業とスタートアップが入り混じる多種多様なプロジェクト計14社がコンソーシアム参加を明らかにした。

フェデックスを始め、ハネウェル・インターナショナル、および多くの仮想通貨スタートアップが、IBMプラットフォームを基盤とするアプリ開発を試みる。

政治、医療、政府、また物流におけるブロックチェーンのユースケースを模索する様々な企業が参加したことに対して、ハイパーレッジャーのエグゼクティブディレクターであるBrian Behlendorf (ブライアン・ベーレンドーフ)氏は、

「この多様性は、ブロックチェーンが提供する戦略的価値の認識が高まっている兆だ」

と企業レベルでのブロックチェーン技術の普及についてコメントした。

コンソーシアムに参加した新興企業を代表するプロジェクトとしては、ブロックチェーン同士の「相互運用性」の促進を図る「Wanchain(ワンチェイン)」が挙げられる。

同社CEOであるJack Lu (ジャック・ルー)氏は、

「多様な業界リーダーが形成するコミュニティと協力し、クロスチェーンテクノロジーに関する当社の知識を共有することを楽しみにしている」

とIBMコミュニティの仲間入りを果たしたことに対して胸を膨らませた。

物流大手、ブロックチェーン技術に本気

主に国際宅配サービスで知られるフェデックスは、これまでにも「Blockchain Research Institute (ブロックチェーン研究所)」を始めとする、多数のブロックチェーンコンソーシアムに意欲的に参加している。

また、同社会長兼CEOのFred Smith (フレッド・スミス) 氏は、物流におけるブロックチェーン技術のユースケースに前向き。

特に商品を追跡する機能や、その情報を顧客に公開できるブロックチェーンの特性に対して、

「国境を越えた革命を起こすポテンシャルがある」

以前から期待のコメントを寄せている。

同様に、ビジネスにおけるブロックチェーン技術の重要性についても言及しており、

「もしビジネスが新しいテクノロジーに順応しない場合、そのうち絶滅してしまうだろう」

という見解を述べた。

大企業がブロックチェーンプロジェクトを揃って立ち上げようとする今日、ブロックチェーン技術が着実に社会へ浸透していることが伺える。

原典:FedEx Joins Hyperledger in Blockchain Consortium’s Latest Expansion

ここまでの内容と考察

フェデックス社が、IBMの分散型プラットフォーム「Hyperledger 」のコンソーシアムに参加することを発表したという、今回のニュース。

大企業によるブロックチェーン技術の採用が最近よく話題となりますね。

例えば、ブロックチェーンプロジェクト「ICON(アイコン)」が韓国テレコム大手SKの子会社でとMOU(了解覚書)を交わすなど、世界中の大企業が分散型技術採用へ向けて動き出しています。

また、日本でお馴染みの株式会社ラインも仮想通貨に積極的なことで有名です。

最近多くの大企業が本腰を入れ始めた「分散型アプリ」の利便性はどのようなものになるのでしょうか?

日本企業の活躍にも注目していきたいですね。