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ビットコインの価格が日本と地政学的な騒動によって4,000ドルを突破
- 2017/8/14
- 仮想通貨の最新ニュース
13日の日曜日、ビットコインは過去最高額となる1BTC=4,225ドル(約46万円)前後を推移していました。このビットコインの価格上昇は、日本の高い需要と地政学的な要因があるとされています。
coinmarketcap.comによりますと13日の時点で時価総額は675億4,200ドル(約7.4兆円)を記録し、そのうちのビットコインが6.31%上昇した49.44%、イーサリアムが20.47%を占めています。
ビットコインは2017年に入り約4倍にまで上昇し、8月だけでも40%近くの上昇しました。
日本の大きな動き
CryptoCompareによれば「日本円」によるビットコインの取引量は世界中の約46%を占めており、世界で最も大きい割合となっています。次いで「米ドル」が約25%、「中国元」と「韓国ウォン」がそれぞれ12%程度となっています。
先週までの急激な上昇の背景は北朝鮮とアメリカの核問題に対する緊張と懸念が高まったことが大きな要因だとされており、これによってまず株式と債券が大きく売られ、同時に金の上昇が起こったと言います。
その結果、多くの投資家たちはリスク分散のためにビットコインや他の仮想通貨に流れていったとされています。
CNBC(Crypto News Bitcoin)のデジタル資産戦略を担当しているBrian Kelly(ブライアン・ケリー氏)は
「日本と韓国での取引量が過去数か月で大幅に増加している」
と述べています。また8月1日の分裂問題時に、多くの投資家たちによる「ビットコインの買い戻し」がロシア政府から注目を集める要因にもなっているとも述べています。
他のアナリストも8月1日のビットコイン分裂騒動によって誕生した「ビットコインキャッシュ」が注目を集めた要因にもなっていると指摘しています。
新しいマイルストーン(節目)
「ビットコインが4,000ドルを突破したことは、最近の数週間で仮想通貨業界が直面した大きなマイルストーン(節目)です」
ソーシャルトレーディングとインベストメントネットワークを専門とするUKの「eToro」の管理ディレクター「Iqbal V. Gangham(ガハム氏)」は述べています。
また、
「一時1,800ドルにまで下がりましたが、しっかり戻ってきたことがビットコインの信頼性を表した。それだけではなくビットコインのエコシステムの強くなってきている。
ビットコインの利用可能場所やインフラについての規制当局が増え、投資家たちがビットコインについて学ぶ機会が増えたことも大きい」
とも述べています。
事実ビットコインコア開発チームによるスケーリングソリューション:Segregated Witness(SegWit)が近づいていることによって機関投資家からの需要が高まり、世界的にビットコインを採用する店舗が増えてきています。
こうした背景を踏まえて、RT KeizerのレポートホストであるMax Keiser(マックス・ケイザー氏)は
「2017年内に、ビットコインの価格は5,000ドル(約55万円)を超えるだろう」
と述べています。他のアナリストたちも様々な世界的な要因を分析した結果、少なくともビットコインの価格は8月~9月にかけて勢いを増すだろうと指摘しています。
ビットコインの課題
大きく価格を上昇させているビットコインですが、依然として将来の不透明さは持ち合わせています。この不透明さの大きな要因となっているのは、SegWit2xが予定されている11月に再び分裂する可能性があることです。
しかし『Cryptoassets: The Innovative Investor’s Guide to Bitcoin and Beyond』の著者であるChris Burniske(クリス・バーニスク氏)は、
「ビットコインの急激な変動は驚くことではない。」
とも述べており、今後どうなってもそれが仮想通貨のあるべき姿であると指摘しています。
彼は自身のtwitterで、ビットコインの価格上昇とGoogleでの検索はビットコインの価格修正に少なからず影響していると述べています。
1/ Mashup of @Google Search trends for #bitcoin & the price of $BTC. pic.twitter.com/wXvKA9SzP8
— Chris Burniske (@cburniske) 2017年8月12日
原典:「Bitcoin Price Holds above $4,000 , Boosted by Japan and Geopolitical Turmoil」
ここまでの内容と考察
未だに上昇を続けているビットコインは現在1BTC=4,323ドル(約47万円)を推移しており、前日より8%の上昇である。
今や7兆円をも超える仮想通貨マーケットもまだまだ不安定な部分が多く、日本の需要が伸びただけで大きく価格に影響が出る世界。
しかし今回は8月1日のビットコイン分裂問題が大きく影響していることは間違いなく、世界中の投資家はもちろん、ニュースや新聞でもこの騒動が取り上げられていた。
ニュースや新聞で取り上げられることによって今までビットコインに興味がなかった方の目にも留まるようになる。さらにビットコインの「分裂」という言葉が、無関心層の興味を駆り立てていたような気もする。
そしてもう1つ大きな要因となったのは「ビットコインキャッシュ(BCH)」の存在だろう。分裂騒動によって誕生したビットコインキャッシュは、予想より支持者やマイナーが集まらず、1ブロックのマイニングに9時間もかかるという事態が発生したのだ。
これによってビットコインへの信頼は大きく上昇し、ビットコインを買い増す投資家が急増した。
こうした様々な要因が絡み合ってビットコインは4,000ドルを超えるまでに至った。多くのアナリストが主張しているように、ビットコインは5,000ドル(約55万円)を超えるだろう。
どこかのタイミングでやや下落するかもしれないが、最終的に年内には5,000ドル(約55万円)に届くと予想している。また2020年の東京オリンピックへ向けてさらにビットコイン利用可能店舗も増えてくるだろう。
「過去最高値」と言われている今は買う勇気がないかもしれないが、長期的な視点で見れば早いうちに買っておいたほうが良いかもしれない。