世界中央銀行総裁「ブロックチェーン技術は素晴らしいが、ビットコインは高価すぎる」

世界中央銀行総裁「ブロックチェーン技術は素晴らしいが、ビットコインは高価すぎる」

世界中央銀行のキム・ヨンゴン総裁は、現在のビットコイン価格には疑問を抱きながら、ブロックチェーンの技術を称賛した。

キム総裁は、CNBC(Consumer News and Business Channel :世界中で放映されているニュース専門チャンネル)のインタビューで、ブロックチェーン技術が金融業界与える影響について語った。

「 ブロックチェーン技術には、皆が大きな可能性を感じている。

一方で、ビットコインは、ブロックチェーンが使用されたシステムや仮想通貨のうちの一つであることを覚えておかなければいけない。

現在のところ、ビットコインは基本的にはポンジースキーム(自転車操業のようなもの)である。 」

キム総裁は、中国IT最大手企業のアリババが提供している決済プラットフォーム「Alipay」の例を引用して、

「 Alipayと仮想通貨を比較すると、仮想通貨の決済スピードは非常に遅い。アリババは仮想通貨と異なるアプローチをしており、高速で取引を行うことができる技術を持っている。Aipayであれば、16万ドル(約1,760万円)を転送するのに3秒しかかからないのだ。 」

キム氏は、ビットコインを購入したかどうかについては言及しなかったが、仮想通貨の現在の評価に関するIMFのチーフであるChristine Lagarde(クリスティン・ラガルド)氏の、「ビットコインは過大評価されている」という意見に同意した。

ワシントンに本拠を置く世界中央銀行は、「貧困のない世界のために働く」というモットーを掲げ、世界各国の政府に資本借入を提供している。

2014年後半、まだ仮想通貨がここまで広まるとほとんどの人が思っていなかった時期に、世界中央銀行の研究者が、ビットコインはポンジースキームではないことを証明する研究論文を出している。

現在、世界中央銀行は、銀行から融資が下りないマイクロファイナンスのスタートアップ企業であるRootstock社と協力している。

原典:「‘Everyone is Excited About Blockchain’, Bitcoin Price ‘Too Expensive’: World Bank President

ここまでの内容と考察

世界中央銀行の総裁の発言は非常に客観的な意見ですね。

JPモルガンやモルガンスタンレーのCEOの発言のように自社の利益を考えた意見ではないので、より信頼性が高いのではないでしょうか。

仮想通貨の黎明期から、ビットコインをはじめとした仮想通貨に注目してきていた世界中央銀行ですから、あえて仮想通貨の成長を阻もうとして発言したものではないと思います。

ただ、キム総裁の言うように、ビットコインは、ほぼ投機的な市場なので、何かの拍子に大暴落という可能性もあります。

一方で、そのようなことはずっと言われていながら、成長を続けている仮想通貨市場ですので、今後もまだまだ伸びていくことを期待です。