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三菱東京UFJ銀行がボラティリティに影響されない「MUFGコイン」の発行へ
- 2017/10/6
- 仮想通貨の最新ニュース
日本最大の銀行・金融グループ「三菱東京UFJグループ」の代表は、独自の仮想通貨である「MUFGコイン」はビットコインよりも優れた通貨になると主張している。
元々三菱東京UFJグループは、2016年初頭にブロックチェーンに基づく独自の「MUFGコイン」を発行するという計画を発表していた。利用者はスマートフォンのアプリを通じて銀行口座からMUFGコインに換金することができる。
また三菱東京UFJグループは2018年の春ごろを目安に専用のATMを設置する予定で、スマートフォンに仮想通貨を送金したり、持っているMUFGコインを日本円に換金することができるという。
三菱東京UFJグループの代表:平野信之氏は、2017年に日本で開催されたフィンテックのカンファレンス「Fin/Sum Week 2017」で、
「ビットコインが世界中で受け入れられている現状を再確認できた。さらに今後様々な国で公的な決済手段として認められてくるだろう。」
と述べていた。さらに平野氏は
「銀行の独自通貨が普及すれば、ボラティリティ(価格の変動性)によるリスクといったビットコインが抱えている問題を解決できるだろう。」
と主張しており、日経新聞の取材に対して
「MUFGコインは現在仮想通貨が抱えている問題を解決すると同時に、高い利便性を持った仮想通貨にしていく。」
と述べていた。
現在三菱東京UFJグループは、「MUFGコイン」をサポートしてくれる銀行や金融機関を募集している。一方で同じメガバンクのみずほ銀行は既に「IBMジャパン」と提携を組んで独自の仮想通貨「Jコイン(仮)」を実装可能な段階まで進めている。
2016年の発表では、みずほ銀行の仮想通貨は日本円と同じ価格変動に対応するという内容が既に発表されていた。
さらにブロックチェーンに基づいた「Jコイン(仮)」は、2020年の東京オリンピックに先立って、既にいくつかの企業や金融機関から支援を受ける予定だと発表していたという。
日本はいまだ現金決済が70%を占めており、デジタル決済(クレジットカードや電子マネー)はわずか19%となっている。日本の金融当局は、中国・韓国とともにアジア全体でデジタル決済の割合を増やすと発表している。
ちなみにMUFGコインは2017年5月に実験的な発行を行っており、三菱東京UFJグループの社員にのみ発行している。
原典:「Japan’s Biggest Bank Plans to “Overcome” Bitcoin Volatility with ‘MUFG Coin’」
ここまでの内容と考察
日本国内でも独自の仮想通貨の発行が進んできましたね。
SBIが「Sコイン」を発表したり、みずほ銀行主導で「Jコイン」が発行されたりと、日本国内でも仮想通貨がいくつか出てきています。
仮想通貨市場が非常に活発になり、実用化に向けて着実に歩みを進めていることは、非常に嬉しいことですね。
エストニアが政府発行の仮想通貨「エストコイン」の発行を目指していたり、ベトナムがビットコインを含む仮想通貨を公認したりという流れがあるように、日本でも政府発行の仮想通貨が出てくる可能性もあります。
一方、日本国内のメガバンクやSBIの活動は、悪い言い方をすると既存の法定通貨の金融システムが便利になるための仕組みを構築しているだけなので、
今後日本国内でビットコインやイーサリアムなどの大きく既存のシステムを変えてしまうような仮想通貨が普及するかは、非常に気になる点です。
日本円に置き換わるような仮想通貨が出てくるのか、ビットコインが日本円に置き換わるのか、それとも日本円は継続し続けるのか。今後の進展に注目です。