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プライバシーは完全無視?ロシア政府がテレグラムを遮断
- 2018/4/19
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ロシアの人気メッセージアプリ「Telegram(テレグラム)」がプライバシー保護の問題を巡ってロシア政府と対立している。
Telegramアプリへのアクセス遮断
Telegram(テレグラム)は、ユーザーのメッセージを解読できる暗号カギをロシアのROSKOMNADZOR(通信・情報技術・マスコミ監督庁)と共有しなかったため、今月16日にアプリがブロックされた。
昨日の時点では、GoogleとAmazonが提供していた約2000万のIPアドレスがブロックされていた。
IPアドレスとは、インターネット上で通信相手を特定するために機器が与えられるナンバーのことで、IPアドレスがブロックされることでTelegramへのアクセスが遮断される。
しかし、Telegramは先週にロシア政府から検閲が発表された後に、ホスティングサーバーを移動させていたため、現在ではまだアプリを使用することができる。
当局代表のAleksandr Zharov(アレクサンドル・ジャーロフ)長官によると、今回遮断されたTelegramのネットワークは全体の30%程とのこと。
次回の遮断は、
「もっと過激で大規模な妨害が必要となる」
プロキシサーバーやVPNサービスのオーナーへ警告した。
「ユーザーのプライバシーは売り物ではない」
NSAの監視プログラムを暴くなど世界中の政府の違法・違憲な情報収集行為に立ち向かうプライバシー擁護者のEdward Snowden(エドワード・スノーデン)氏によると、今回のROSKOMNADZORの行動は、
「道徳的にも法的にも不作用な検閲努力」
でありロシアのインターネットを壊しているとツイッターで語った。
Roskomnadzor's mad quest to punish @telegram for protecting user's rights has totally broken Russia's internet today. Enormous numbers of sites completely unrelated to Telegram are blocked in a morally and technically ignorant censorship effort. https://t.co/bJCQZxyzRM https://t.co/z7UFL7RtnY
— Edward Snowden (@Snowden) April 17, 2018
また、TelegramのCEO Pavel Durov(パベル・ドゥロブ)氏は、
「ユーザーのプライバシーは売り物ではなく、人権も恐怖や欲求から損なわれるべきではない」
と検閲に応じない姿勢だ。
原典:Russian Gov’t Blocks 20 Mln IP Addresses To Ban Telegram, App Still Operational
ここまでの内容と考察
ロシア政府がTelegramの検閲に踏み出しました。
これはユーザーのプライバシーに関するとても重要な問題。
政府がメッセージの内容を確認できないため、アプリがテロや反政府活動に使用されるという恐れもある一方、ユーザーのプライバシーも保護しなければなりません。
しかし、メッセージを暗号化しているメッセージアプリはTelegram以外にも多数あるため、なぜ政府がここまでTelegramを追い詰めるのかということも疑問されています。
今回のような検閲が、今後のロシアのプライバシー問題に関する方針にどう影響するのか注目されます。