ペイパル社元CEO、ビットコイン崇拝者に告ぐ

以前ビットコインを「歴史上最大の詐欺」と呼んだことがあるPayPal(ペイパル)社元CEOは、現在でもビットコインの潜在的な価値を信じていないという。

ビットコイン崇拝者に告ぐ

「BTC崇拝者は、ビットコインが瞬時に、自由に、スケーラブルに、効率的に、安全に、グローバルに受け入れられ、また利便性が高いと主張している。

しかし、ビットコインはそのような通貨ではない。」

このように強く言い切るのは、ペイパル元CEOであるBill Harris (ビル・ハリス)氏。

同氏によると、ビットコインやアルトコインよりも優れたデジタル通貨はすでに存在しているとのこと。

それは、すばり法定通貨だそうだ。

「私たちには、既にデジタル通貨がある。米ドルや日本円は安定しており、広く受け入れられ、また本質的な価値を持っている。」

と同氏は主張した。

また、潜在的な価値がないビットコインの価格は「限りなくゼロに近づくだろう」と同氏は予測する。

さらに、ビットコインの価格変動に関して、

「価値の保存として使用するのには馬鹿馬鹿しい。」

と批判し、さらにビットコインのユースケースは犯罪行為を除いて思いつくことができないと付け加えた。

また、仮想通貨市場がインターネット初期と同様に、いずれはAmazon(アマゾン)株価のように急激に回復するのではないかという指摘に対し、

「価値が劇的に増加したケースはたくさんある。しかし、価値を担保するものがなければならない。」

と述べた。

同氏がビットコインを批判するのは今回が初めてではなく、以前にはそれを「歴史上最大の詐欺」と呼んでいる。

この意見は、ペイパル共同創設者Peter Thiel(ピーター・セィーオル)氏の意見と対照的だ。

Thiel氏は、ビットコインには「潜在的な価値がある」と述べており、「価値の保存」としてのユースケースを奨励している。

原典:「Former PayPal CEO Brands Bitcoin a ‘Cult’, Trashes Use Cases

ここまでの内容と考察

ビットコインに対してHarris氏が再び厳しく批判したという今回のニュース。

同氏が語るビットコインの「潜在的な価値」は、仮想通貨業界でも様々な議論がされていますね。

BTC価格は基本的に需要と供給のみで決まり、価値を担保しているものがありません。

また、ビットコインの「価値の保存」というユースケースに関する議論は、ビットコインの手数料や送金時間の問題が発生してから始められたもの。

本来のビットコインのユースケースではないという見解もあります。

これからもビットコインの価値に関する話題に注目していきたいですね。