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主要なマインニンググループGBMinersがSegWit2xのサポートを撤回
- 2017/10/28
- 仮想通貨の最新ニュース
SegWit2xのハッシュレートが減少
10月27日、ライトコインの主導者で大手仮想通貨取引所「Coinbase」の元幹部であるチャーリー・リー氏は、主要なマイニンググループの「GBMiners」が11月16日に予定されているSegWit2xハードフォークのサポートを撤回したことを明らかにした。
GBMiners (~2.5% of total BTC hashrate) stopped signaling for Segwit2x hardfork. First of many pools to realize the folly of this hardfork. ? pic.twitter.com/CEioRu2ktj
— Charlie Lee [NO2X] (@SatoshiLite) 2017年10月27日
GBminersは12番目に大きいマイニンググループでビットコインハッシュレートの2.5%を占めている。ハッシュレートとはビットコインの取引にかかわる計算量のことを言い、全体の2.5%の計算をGBminersが行っていることを示す。
今月初めに、ビットコインハッシュレートの14%を占めているマイニンググループ「F2Pool」が、SegWit2xハードフォークのサポートを停止。
コンセンサス2017イベントで設立されたNYA SegWit2x合意において、ビットコインハッシュレートの83.28%に相当するマイナーがSegWit2xに合意した。
現在は、F2PoolとGBMinersからのサポートの停止により、SegWit2xのハッシュレートサポートは83.28%から約66%に減少。
ビットコインのニュースサイト「BraveNewCoin」のLuke Parker氏によると、個人マイナーがSegWit2xをサポートしているマイニンググループから脱退し、SegWit2x現行のビットコインを支持するマイニンググループである「Slush Pool」に移り始めているという。
F2Poolのハッシュレートが9%から14%に増加
先日SegWit2xのサポートを撤回したF2Poolのビットコインハッシュパワーは9%から14%に急激に増加した。これはビットコインのマイニングに力を入れ始めたことを意味している。
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F2PoolやGBminersがSegWit2xのサポートを大きな要因として、主要なビットコインコミュニティからの批判が挙げられる。
F2PoolとGBMinersがSegWit2xのサポートを停止する前に、日本や韓国、香港などのビットコイン市場から批判が相次いだ。例えば、26日に報じたように、香港ビットコインコミュニティが合意がなされていない中で強硬的にSegWit2xハードフォークを発生させようとしていることに対して強く批判している。
SegWit2xは、ビットコインコミュニティ全体で合意が得られていないだけでなく、セキュリティ面でも不安を残す。
SegWit2xでは、現行のビットコインとSegWit2xビットコインの秘密鍵が紐づいていることによって、片方のビットコインを送金した際にもう片方のビットコインの秘密鍵の情報を抜き取られてしまう「リプレイアタック」というハッキングに対する対策がなされていない。
これに対して香港のビットコインコミュニティは、
「SegWit2xはビットコイン市場を混乱させることになる可能性が高いため、我々は強く反対する。これはSegWit2xがマイナーからの支持を得ていたり、現行のビットコインよりも高い価格で取引されていてもだ。」
と発表した。
現段階では、SegWit2xハードフォークが11月16日に実行される可能性はある。
しかし、ビットコインコミュニティ、マイナーおよびビットコイン市場からのサポートが不足しているため先行きは不透明。ビットコインキャッシュとビットコインゴールドのハードフォークの際と同様に、SegWit2xビットコインは現行のビットコインにとって代わることはできないだろう。
原典:「Litecoin’s Charlie Lee: GBMiners Has Stopped Signaling For SegWit2x Bitcoin Hard Fork」
ここまでの内容と考察
SegWit2xビットコインは現行のビットコインにとって代わるのではないかと言われていましたが、ここにきて状況が代わってきたようですね。
今回のハードフォークでは、ビットコインのブロックサイズを現在の1MBから2MBに大きくしようとしています。これはビットコインのスケーラビリティ問題(取引量が大きくなったことで(ビットコイン処理が追い付かなくなっていること)の解決策として考えられています。
ただ、現状では8月に実施されたSegWitにより解決されており、大きな問題となっていないことからsegWit2xは必要がないと言われています。
しかもSegWit2xには、本文にあったようにリプレイアタックの問題や、そもそも開発者が1人しかいないという状況も問題視されており、ビットコインコミュニティからはずっと批判をされてきました。
このまま問題が解決されなければ、ビットコインコミュニティとマイナーとの争いというSwgWit2xの縮図も徐々に変化してくるかもしれません。