ヨーロッパ仮想通貨規制、年末までには明確化する?

欧州規制当局が、「有価証券」としてICOを規制するかどうかに頭を悩ませている。

ESMA議長によると、今年年末までには規制を行う方法が提示されるという。

ヨーロッパのICO規制はどうなる?

ESMA (欧州証券市場監督局)の議長であるSteven Maijoor (スティーブン・マイザール)氏が、欧州議会の経済問題委員会でICOを巡る規制について発言した。

マイザール氏によると、一部のICOトークンは金融商品に類似しており、既存規制の対象となるという。

しかし、現存する規制枠組みでは判断しかねるトークンに関しては、最善な規制を分析しているそうだ。

今回の発表は、ESMAが仮想通貨やその他のフィンテック事業の監視のために、110万ユーロ(約1.4億円)を割当てる意向を明らかにした一週間後に行われた。

そんなESMAは、2019年の目標を以下のように設定している。

新規または革新的な財務活動の規制および監督において、連動するようなアプローチをする

市場監視に関するアドバイスや 「必要に応じて取る行動」を提案にするのに加え、現状では地域別に実施されている規制を連動させる思惑だ。

また、EU機関、市場参加者、一般消費者のためのアドバイスを作成するとしているが、具体的な内容は述べていない。

規制が曖昧と批判される仮想通貨だが、水面下でそれに対する規制の明確化が徐々に進んでいるようだ。

原典:European Securities Regulator to Report on ICO Rules by 2019

ここまでの内容と考察

ESMA (欧州証券市場監督局)の議長がヨーロッパで行われるICOの規制枠組みを年末までに明確化すると発言したという、今回のニュース。

仮想通貨に対して以前は厳しく規制する意向を示していたヨーロッパですが、最近ではその姿勢に少しずつ変化がみられますね。

例えば、最近では、EC副委員長であるValdis Dombrovskis(ヴァルディス・ドムブロフスキス)氏が、ICO市場はこれからも

「大幅に拡大する」

とコメントするなど、仮想通貨に対して前向きな発言を繰り返しています。

また、今後は米国証券取引委員会(SEC)とESMAの規制に対するアプローチの違いについて考えるのも面白いかもしれませんね。

今後もICOが盛んなヨーロッパの規制について注目していきましょう。