コインチェックから匿名通貨が消える!?訴訟費用で継続困難に

コインチェック問題に新たな展開!被害者が同社を集団提訴

新たに始動した仮想通貨取引所「コインチェック」の取り扱い銘柄から、匿名通貨が外される模様だ。

先日、580億円相当の仮想通貨NEMを流失した事件を受けて、大手金融企業マネックスグループに買収され、一連の事態収束を図ったCoincheck(コインチェック)。

経営陣を入れ替え、新たなスタートを切った同社だが、記念すべき最初のアクションとして、取り扱う仮想通貨の銘柄を減らす方針を示したのだ。

取り扱いをやめるのは、「モネロ(XMR)」・「ダッシュ(DASH)」・「ジーキャッシュ(ZEC)」の3種で、これらは俗に「匿名通貨」と呼ばれている。

匿名通貨とは、その名の通り匿名で送金等を行える仮想通貨の事で、プライバシー性が非常に高いのが特徴だ。

より広範囲の取引が可能になるかつ第三者から被害を受けるリスクが低い点が売りだが、その分犯罪等に利用される可能性も高い。

皮肉な事に、今回のコインチェック事件で盗難されたNEMも、犯人の手で匿名通貨を通じて資金洗浄され、警察の捜査を振り切ったという事実がある。

それ故に、取り扱いに注意が必要な仮想通貨である事、そして何より今回の流失事件の訴訟費用がかさんでいる事も、取り扱い打ち切りに関わっていると言われている。

訴訟には少なくとも約10〜20億円近いコストがかかると言われ、新生コインチェックにとっては非常に痛手な出費である事に違いない。

顧客管理を徹底するという絶対的なミッションの下、コスト削減も念頭においた判断が、今回の匿名通貨取り扱い中止に繋がったのではないかと推測される。

しかし、今月6日に行われたコインチェックとマネックスの合同会見では、コインチェック前社長の和田氏が、

「匿名通貨の取り扱いに関してはまだ検討中で、特に決まった事実はない。」

とコメントしていた。

このコメントが何を意味しているのか、既に何かが決まっているのか。

今後のコインチェックの動向に更なる注目が集まる。