コインベースがETHのテストネットやERC-20の取り扱い開始?

アメリカ最大の仮想通貨取引所「コインベース」は、ETCの自社プラットフォーム統合に伴い、中期的な戦略としてICOトークンやブロックチェーンプロジェクトを含めた「ERC20トークンへのサポート」を発表した。

コインベースのゼネラルマネージャーで副社長でもあるDan Romero(ダン・ロメロ)氏は、

「ETCとの統合は、多くのトレーダーにとっても注目すべき決定であると認識している。

仮想通貨への現在の規制において、我々は有価証券に分類できないデジタル資産を統合していく」

と述べた。

最近アメリカ証券取引委員会(SEC)は、ビットコインやイーサリアムが有価証券ではないとの見解を公の場で示した。

それはつまり、イーサリアムのハードフォークとして同類の特性を持つ「イーサリアムクラシック(ETC)」も定義上、有価証券ではないことを意味している。

SECのコーポレートファイナンス部長William Hinman(ウィリアム・ヒンマン)氏は、

「イーサリアムネットワークに対する私なりの理解に基づいて言えば、現在のイーサリアムの提供や販売は有価証券取引ではない。

また、ビットコインと同様に、連邦証券取引法を現在のイーサリアムに適用することはほとんど無意味でしょう」

とコメントしている。

買収した分散型取引所「Paradex」や自社開発した分散型アプリ「Toshi」の新機能によってコインベースのトークンリストの信頼性も向上しているとし、Toshiの開発チームは、

「今回のリリースで、データベースにこれまでなかったトークンが追加できるようになり、ウォレットに人気のあるERC20トークンが自動的に表示することが可能になった。

ユーザーや投資家は、自由にERC20トークンを保存できるのだ。」

と述べた。

現在コインベースは、従来の金融業界から仮想通貨業界に転業してきた経験豊富な経営幹部陣を揃える「大企業」として名を馳せている。

そのコインベースがトークンを統合し、ParadexやToshiなどのイーサリアムベースのプラットフォームを運用していくことで、仮想通貨業界全体の信頼性向上や長期的なトークンの普及にもつながるされている。

原典:「Why Coinbase’s Support for Ethereum Testnets & ERC-20 Tokens Matters

ここまでの内容と考察

アメリカ最大の取引所のコインベースは、規制当局と協力して既存の金融商品をトークン化し、資本市場を民主化するという展望を掲げています。

今回紹介したERC20トークンへの対応や三菱東京UFJフィナンシャルグループと手を組み、日本進出を決めるなど事業領域を拡大しており、SECに認可されるようになると金融業界にとっても大きな動きになるかもしれません。

今後のコインベースの動向にますます目が離せませんね!