中国のビットコイン取引量は、取引禁止の発表後も上昇

中国の一日当たりのビットコイン取引量は45,000ビットコインを超え、米国の約2倍に達している。ここ最近をみると、2016年の11月以来初めて、中国市場は米国市場を追い抜いた。

中国におけるビットコインはアメリカと比べて200ドル(約22,000円)近くも安い、4,000ドル(約440,000円)前後で取引されている。そして2017年に入ってからも、ビットコイン対中国人民元(BTC/CNY)の取引レートはアメリカよりも継続的に低くなっている。

そんな中国が発表したビットコイン取引に関する厳しい規制によって、中国の取引所ではビットコイン取引が出来なくなってしまう可能性があるという。

ビットコインの価格はCaixin(中国の国営メディア企業)の最初の報告が発表されたときに4,000ドル(約440,000円)まで下がっており、多くのアナリストはウォールストリート・ジャーナルが報告書をリリースしたらビットコインの価格はもっと下落するだろうと予想した。

しかし、これとは対照的に、昨日のビットコイン価格は4,200ドル(約462,000円)に回復しており、中国のビットコイン為替市場は高い取引量を示している。

中国市場におけるビットコイン価格は、たったの一日で9.3%上昇し、アメリカ、日本、韓国など他の市場は依然停滞していた。

ビットコイン取引禁止協議が続き、中国の中央銀行「People’s Bank of China(PBoC)」がビットコイン取引を無期限に中止する計画を発表しているにもかかわらず、中国でのビットコイン価格が上昇している。

Huobi、OKCoin、BTCCといった中国における3つの主要なビットコイン取引所は、ビットコイン取引が禁止になることは現状定かではないと述べた。3社は、PBoCからの指示を受けていないこと、そして中国政府と金融監督当局からの要請に応じることを希望している。

Caixinの報告があったにもかかわらず、中国のビットコイン取引市場の価格上昇をけん引したことから、中国の主要な取引所はビットコイン市場に対して楽観的である。

さらに中国のビットコイン市場は、法的地位に対して信頼を回復しているという。ビットコイン市場データ提供者Coin Dance社によると、LocalBitcoinsなどの店頭やピアツーピアのビットコイン市場でのビットコインに対する需要は、過去2週間で実際に増加している。

ビットコイン取引の禁止に関する報告が正確であるかどうか、そして中国政府が現地の取引プラットフォームに一時停止処置を課すことを検討しているかどうかは依然として不明。しかしそれでも中国のビットコイン市場は、取引所の一時停止を脅威だと思っていないのかもしれない。

原典:China’s Bitcoin Trading Volume Rises Significantly Despite Exchange Ban Talks

ここまでの内容とまとめ

中国の取引所でビットコイン価格が上昇しています。

中国規制当局が、仮想通貨取引所の取引を禁止するという噂が回っている状況を考えると、さらに価格下落が起こってもおかしくないですよね。

しかし、ここ最近、日本や米国の取引所において価格がほぼ横ばい、中国の取引所において価格が上昇しています。

これは、中国の取引所停止がまだ噂の域を出ないからかもしれません。中国3大仮想通貨取引所もすべて、中国当局からそのような報告はないということ。

本当に、中国において取引所が停止したとすると、世界のビットコイン取引量の多くを占めている中国での取引が止まるので、間違いなくビットコイン価格は大きく下落するでしょう。

ただ万が一起こったとしても、一時的なものです。ここ最近のビットコインを中心とした仮想通貨の勢いは止めることはできません。

ちなみに、中国はインターネットでの取引は禁止するそうですが、店頭での取引は容認する方向だそうです。

中国当局の動向は、まだまだ目を離せません。