ビットコインの下落を国際的な金融専門家が分析

ビットコインの下落を国際的な金融専門家が分析

ビットコインの下落とエリオット波動

6月18日に国際的な金融専門家や財務マネージャー、そして「Forbes.com」のアナリストでもあるラムキ・ラマクリシュナーン氏は、「エリオット波動」というテクニカル理論に基づいて最近のビットコインの下落について分析した。

6月15日にビットコイン、イーサリアム、リップルといった時価総額上位の仮想通貨を含めた25もの通貨が平均10%も下落しました。特にビットコインとイーサリアムに至っては時価総額が数十億ドルも下落し、ビットコインが374億ドル、イーサリアムが289億ドルにまで価格が下落しました。

出典:Crypto Currency Market Capitalizations

 

しかし翌日の金曜日には1BTC=2,150ドルだったのが2,521ドルにまで回復し、土曜日には2,640ドルにまで持ち直しました。しかしBitmainによる「ビットコイン分裂の危険性」についての発表をうけ、その前兆では?とビットコインの今後を危惧する人も多くいました。

ラマクリシュナーン氏は「ビットコインは過去2年間の間にこのような大きな変動が起こると予想されていた。」と述べています。また「これは技術的な要因に注目しているトレーダーがいかにおおきな利益を上げられるかをデモンストレーションしたようなものだ。」とも述べています。

つまり時価総額などの価格ばかり注目しているトレーダーはこのような分析ができないため、技術的な面もしっかり判断しなければいけないということだと言えますね。

ラマクリシュナーン氏はエリオット波動について、

「そもそもエリオット波動というのは1930年代に発表されたラルフ・ネルセン・エリオットの理論を基本的な仕組みとしています。その中で彼は、「ブルサイクル(強気市場のサイクル)」5回の大きな波によって形成されており、一度その5回の波が過ぎるとその後3回は価格が大きく下落すると指摘している。

原則的に最初の波は重要で、低いが上昇を表す波は発生する。そして第2波で多少下がるが、第1波と同じ比率で上昇する第3波でさらに大きく上昇していく。」

と説明しています。

下の図と合わせて解説すると、2015年の初めから前兆となる第1波が発生しています。その後第2波で少し落ち着き、第3波で大きく上昇を見せています。

一度ビットコインがこのような動きを始めると、それにつられて他の仮想通貨も似たような動きをします。これは別々の動きをする市場参加者(ここでは仮想通貨)を大きな集合体として扱ったときの群集心理を反映したフィボナッチの法則からきています。

第3波の後には、再度下降する第4波が来ていますね。そして第5波によって価格は高騰し、その後今回のように大きく価格が下落するのがブルサイクルだと説明しています。

原典:「International Banker Analyses Bitcoin’s Recent Fall

ここまでの内容と考察

このエリオット波動の分析が正しければ、今後ビットコインの価格はどんどん下がってくる恐れがあります。さらにビットコインはハードフォークの導入によって8月1日に分裂するかもしれないと噂されており、その影響でも最近チャートが大きく変動していると言えます。

このような動きを危惧してか、ビットコインからイーサリアムに流れる動きが強く、イーサリアムの時価総額はどんどんビットコインに近づいています。

ビットコインは今後大きな動きがあるかもしれませんので、最新ニュースを常にチェックしておいた方が良いかもしれません。