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編集部のコラム:8月1日のビットコインキャッシュはどうなった?
- 2017/8/2
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昨日のハードフォークによって誕生した「ビットコインキャッシュ(BCH)」。
公式サイトでは日本時間の8月1日21時20分に行われるとされていましたが、実はフォーク自体もやや遅延しました。それはビットコインキャッシュのアクティベートには「Median Time Past」を基本としていたからです。
Median Time Pastというのは、11ブロックを1つの区切りとし、その中央値、つまり6ブロック目前後のタイムスタンプをアクティベートの基準とするというものです。
このMedian Time Pastを基準としていたため、予定の時刻より約1時間ほど遅れてノードのフォークが完了しました。
しかしこれは単にフォークが完了しただけで、この時点でビットコインキャッシュのブロックはまだ0ですね。実はビットコインキャッシュの最初のブロックがマイニングされたのはそのさらに5時間後の8月2日3:12amでした。
実際のビットコインの完全なる分岐となるためのマイニングは1ブロックも進んでおらず、フォークのみが完了した模様。明確な分裂とは言えませんが一応ビットコインと同量のビットコインキャッシュはスプリットすれば存在します #ビットコイン #Bitcoin #仮想通貨 #ビットコイン分裂 pic.twitter.com/6xGYYIrsDg
— 墨汁うまい(BokujyuUmai) (@bokujyuumai) 2017年8月1日
これはビットコインキャッシュのハッシュパワーが1.5%程度しかなかったためです。当初の予定ではビットコインが持つハッシュパワーを100とした場合、20%程度がビットコインキャッシュへ流れるとされていました。
しかし実際は約1.5%。そのため、1つのブロックをマイニングするのに約5時間もかかってしまったのです。
現在は既に8ブロックがマイニング完了されており、ViaBTCのマイニングユーザーや個人プールのみがマイニングしているようです。
あれだけ世間を騒がせていたビットコインの分岐問題も、始まってみればかなり拍子抜けしたものでした。ビットコインコミュニティからのサポートも少なく、開発者やエンジニアも少ない。
さらにビットコインキャッシュ自体のプロジェクトもかなり不透明となっている今の段階では、「ビットコインキャッシュ大丈夫か?」と思ってしまいますよね。
実際今回の分岐は1つのチェーンからの分岐ではなく、ビットコインのチェーンを単にコピーしたようなものでした。↓
— harand (@Andsvik) 2017年8月1日
ビットコインキャッシュに対してはかなり不透明な部分が多く、セキュリティ面もビットコインに劣ります。時価総額4兆円を誇るビットコインのセキュリティは「4兆円のセキュリティ」と言われており、2009年に発行が開始されてからずっと攻撃を阻止し続けてきました。
これはビットコインに携わる膨大な数のマイナーやノードによってブロックが常に検証・管理され、安全なコードによってネットワークが管理されていたことに起因します。
一方ビットコインキャッシュはマイナーの数も少なく、セキュリティ面をサポートするデベロッパー、開発者がいないのでセキュリティにかなり不安を感じざるを得ません。
現在ViaBTCで取引されているビットコインキャッシュは約4万円となっています。
今後は?
ここまでの内容を踏まえても、今後ビットコインキャッシュの価格は高騰しないでしょう。
先ほども触れましたようにコミュニティが少なく、マイニング速度が異常に遅いビットコインキャッシュは大きく変動しないと言えます。
ただ、仕手による買い上げなどの要因によって一時的に上昇する可能性はありますが、それはビットコインキャッシュの価値が上昇しているわけではありませんね。
結果的にビットコインだけが上昇を続け、ビットコインキャッシュはいずれ消滅してしまう可能性さえもあるのです。