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仮想通貨の税金から逃れる方法や脱税した際のペナルティとは?
- 2018/7/20
- 気になる仮想通貨の税金
税金から逃れる方法!仮想通貨では正しく節税すべき
2017年は仮想通貨が軒並み上昇し、多くの億り人を輩出しました。
億まではいかなくとも年収分くらいを稼いだ方も多いのではないでしょうか。
ただ、うれしい反面嘆きの声も聞こえてくるようです。
それが確定申告。
仮想通貨の利益は非常に税率が高く、納税時期になっても資金がないというケースもあります。
そこで、今回は仮想通貨の利益にかかる税金の仕組みから、少しでも納税金額を少なくする節税方法について考えていきます。
目次
税金の仕組み
では、ここからは仮想通貨への課税の仕組みについてご紹介します。
仮想通貨の税金は大きく分けると2つポイントがあり、1つ目は課税される「タイミング」で、2つ目は「税制」となっています。
どちらも仮想通貨に課される税金においてしっかり認識しておきたいポイントなので、見ていきましょう。
課税のタイミング
まず1つ目は、課税タイミング。
保有している仮想通貨をどうしたら課税されるのかを知らない方が意外に多く、気がついたらしっかり税金が課されているなんてこともあります。
そんな仮想通貨に税金がかかるタイミングとして、以下の3つのケースがあります。
2.仮想通貨→モノ・サービス
3.仮想通貨A→仮想通貨B
それぞれ見ていきましょう。
仮想通貨→円
まず仮想通貨を日本円に変えた時。
仮に100万円分のビットコインを購入したとします(わかりやすいように1BTCとします)。
ここではまだ税金はかかりません。
ではそのあと、1BTCが150万円に上昇したらどうでしょうか?
ここでもまだ税金はかかりません。
税金がかかるのは、値上がりしたビットコインを売却し、利益を確定させたときです。
100万円で購入したBTCを、150万円で日本円にしているので、利益は50万円。
つまり、課税されるのはこの50万円に対してというわけなんです。
この利益確定したタイミングでの課税は一番一般的なので、しっかり理解しておきましょう。
仮想通貨→モノ・サービス
2つ目のケースは、仮想通貨を使ってモノを買ったり、サービスを受けたりした場合。
先ほどと同様に、1BTC=100万円で買ったビットコインが150万円に上昇したとします。
この時に1BTC分(150万円相当)の買い物をした場合、課税の対象となるのです。
1のケースと同様に、買い物をした場合でも50万円分の利益が出ているとみなされてしまうのです。
仮想通貨A→仮想通貨B
3つ目のケースは、仮想通貨同士の売買です。
例えば、ビットコインでイーサリアムを買うことはこれに該当します。
ドルと円の取引と同様の扱いですね。
1BTC=100万円で買ったビットコインが150万円に値上がりし、そのビットコインで150万円分のイーサリアムを買ったとします。
この場合も今までと同様に、50万円分が利益だとみなされます。
この3つのケースに共通して言えることは、値上がりした仮想通貨を「別のものに変える」段階で課税されるということになりますね。
ですから、一度買った仮想通貨をずっと持っている分には1円も税金はかからないということになります。
ちなみに仮想通貨ニュース.comでは、仮想通貨に課税タイミングについてまとめた記事もありますので興味がある方は見てみてくださいね。
>>仮想通貨の出金時は課税対象?意外と知らない税金のタイミングを紹介
さてここまでの3つが、しっかり把握しておきたい課税タイミングになるのですが、次ではその課税方法と実際の税率について見ていきましょう。
総合課税
では次に、仮想通貨の税制についてご紹介します。
仮想通貨の売買による利益は、「総合課税」に区分されます。
総合課税とは他の所得と合算して税金を計算する制度で、仮想通貨は総合課税の中でも「雑所得」という所得区分になります。
さらに総合課税の場合、年間の総所得に応じて最大で55%もの税金が課せられます。
そのため、総合課税のため仮想通貨で「〇〇円稼いだから、○○円税金がかかる」というのがわかりにくいのです。
参考までに国税庁が作成している所得税の速算票を載せておきます。
ここの税率に住民税が一律10%かかりますので、税率は下限が15%、上限が55%になります。
課税対象の所得金額(課税所得額) | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円~330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円~695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円~900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円~1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円~4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円以上 | 45% | 4,796,000円 |
株式投資の税率が一律で20.315%であることを考えると、仮想通貨は非常に高い税金が課せられていると言えますね。
また株式投資であれば、特定口座を利用することで証券会社が所得を計算し納めるべき税金の金額を提示してくれます。
一方、仮想通貨取引にはそのような制度はありませんので、全て自分で計算する必要があります。
しかも課税のタイミングも多岐にわたるため、投資家の悩みの種となっているのです。
このようなことを考えていると、確定申告を後回しにしてしまったり、面倒だからと放置してしまう方も出てきてしまいそうですよね。
しかし、確定申告を行わないでいると脱税になってしまいますので、面倒くさがらずやっておくべきです。
逃れることは難しい!仮想通貨で脱税
誰もが少しでもいいから抑えたいと思っている税金ですが、とはいえ納税は義務ですから税金を納めないわけにはいきませんね。
中には、納税したくないという方もいるかもしれませんが、税務局の目を逃れるのは難しい。
特に仮想通貨の税金は、仮想通貨特有の理由から脱税は難しくなっているんです。
ブロックチェーンに取引履歴が残ってしまう
仮想通貨で脱税ができない大きな理由が、ブロックチェーン上に取引履歴が残るためです。
ブロックチェーンとは一種の記録を残すための技術で、ビットコインをはじめとする仮想通貨の基幹技術。
ブロックチェーンの特徴はその透明性で、仮想通貨の取引履歴が全て保存されています。
裏を返せば、履歴をさかのぼればどのような取引を過去してきたかがわかることになりますので、「いつ」「誰が」「どこで」取引したのかなんてすぐにバレてしまうわけなんです。
マイナンバーで国税が徹底監視
もう1つの理由はマイナンバー制度。
現在国内すべての取引所が口座開設時にマイナンバーの登録を義務付けています。
また、取引所だけではなく銀行や証券会社でも新規口座開設時にはマイナンバーの提示が求められますね。
仮に取引所に税務監査が入らなかったとしても、儲けた利益を銀行口座に入れた時点で、お金の流れに記録が残ります。
ですので、銀行など金融機関経由でばれることも。
税務局は、あなたが金融機関に口座を持っているのかどうか、また持っているならどのような取引をしているのかを調べる権限を持っています。
このような理由で、基本的に脱税は国にばれてしまうので、間違っても脱税をしようと考えることはないようにしましょう。
では、もし税金逃れをしていることがばれたらどうなるのでしょうか。
確定申告していないことがバレてしまうとどうなる?
確定申告する必要があるにもかかわらずしなかった場合、税務調査が入る可能性があります。
仮に100万円の税金を払わなかったケースを考えてみましょう。
税務調査で未納が発覚した場合、ペナルティーとして「無申告加算税」が課せられます。これが非常に高額になります。
計算方法は以下の通りです。
②50万円を超える分に対して:20%
100万円の場合、①が50万×15%=7.5万円、②が50万×20%=10万となり、合計17.5万円が上乗せされて徴収されます。
それに加えて2万円の滞納税がかかるため、本来払うべき金額は100万でよかったはずが120万円ほど支払うことになります。
さらに嘘をついたり、悪意持った隠ぺいなどが発覚したりした場合は、重加算税が最大で40%加算されてしまうのです。
2018年に入り、仮想通貨に関係する確定申告は税務署も目を光らせています。
少額だから大丈夫だろうという勝手な判断で無申告になると予想以上のしっぺ返しが来る可能性もあります。
上記でご紹介したのはあくまで「追加で徴収される税金」であって、別途税法に基づく刑罰も存在します。
ちなみに脱税は、最大で5年以下の懲役または500万円以下の罰金の犯罪。
悪意のある巨額の脱税と判断され、逮捕・立件されれば、司法により裁かれることになってしまいます。
ルールを守って申告することが自分の身を守ることにもつながるのではないでしょうか?
ただ、なるべく税金の支払額を少なくしたいとは誰しもが考えていることでしょう。
脱税はよくないですが、合法的に節税を行うのであれば何も問題はありません。
節税方法!合法的に税額を減らすことも可能!
ではここからは、合法的に納めるべき納税額を減らす方法について考えたいと思います。
今回紹介するおすすめ節税方法は、「経費計上」、「少しずつ利確」、「法人化」、そして「海外移住」の4つになりますのでまずは見ていきましょう。
経費計上
仮想通貨による利益は、雑所得もしくは事業所得に分類され、収入を得るのにかかったコストを経費として計上することができます。
業務上必要とされるものを正確に記録し、確定申告することで、所得を小さくすることができ、結果として納める税額を少なくできます。
毎年少しずつ利益確定
2つ目の方法は、毎年少しずつ利益確定させていく方法です。
給与所得者であれば、雑所得には20万円までなら申告不要という制度があります。
そのため、1月1日から12月31日まで利益を20万円以下にすれば、税金を払う必要はありませんね。
また、年金受給者や自営業者の場合は38万円ですので、ご自身の状況やご職業に応じて対策ができるのではないかと思います。
法人化
3つ目の方法は法人化。
法人化することで雑所得での総合課税から、法人税の対象になるんです。
そして、総合課税での最大税率が55%であるのに対して、法人税の実効税率は約37%。
それはつまり、仮に4000万円の利益が出たとします。
個人で確定申告するとおよそ半分の2200万円が税金として納める必要がありますが、法人化すること4000万円×37%で約1480万円の納税で済みますね。
たったこれだけで500万円以上お得になるのです。
是非考えてみてはいかがでしょうか?
海外に移住
最後のご紹介する方法は、海外への移住です。
仮想通貨にかかる最高税率は55%ですが、これはあくまでも日本の税制であり、日本国内で得た所得に対して課税される税率ですね。
そして、税制は国や州によって異なります。
また仮想通貨のような新しいものに対する解釈は往々にして異なるものです。
つまり税率が低い外国へ移住する事で、その国でも税法が適応されます。
例えばシンガポールでは、他の金融資産同様に売却益に対しては非課税としています。
マレーシアなども仮想通貨に課せられる税金が完全に非課税になるなど、日本と大きく異なる国も!
さらに香港やタイなどは仮想通貨の税制が非常い緩いので、大きな額を抑えることが可能です。
ここまでのまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は仮想通貨の税金を支払わなかった場合やおすすめの節税方法についてみてきました。
特に仮想通貨の税金は、所得が大きければ大きいほど税金額も増えていきますので、最後に紹介した法人化や海外移住も有効な手段だと言えますね。
ただ、「海外移住なんて1人じゃ無理だ」なんて思う方もいるのではないでしょうか?
確かに、「言語も違い国へ移住するのは大変そう」
という方をよく見かけます。
実はそんな悩みを解決してくれるOWL Hongkongという会社もあります。同社は、日本での手続きから現地に移住まですべてを代行してくれ、法律面もすべてクリアしたうえで移住までを手伝ってくれるサービスを行っています。
家族そろって海外に移住したケースもあるそうです。