アジア事業拡大でリップルがシンガポールにも事務所設立

アジア事業拡大でリップルがシンガポールにも事務所設立

先月インドに新たなオフィスを設立したリップルは、アジア事業拡大としてシンガポールにも新オフィスを設立するという。

サンフランシスコを拠点とするRipple.Incは、世界有数の貿易・金融ハブの1つとしてシンガポールでの新オフィス設立に踏み切った。

リップルは世界中の銀行をブロックチェーンと連動させ、即時かつ低コストでの送金を可能にするという目標で誕生し、今回のシンガポールへの進出はその目標を達成するための大きな一歩になるだろうと予測されている。

貿易業者や金融業者にとってのアジアの玄関口としてシンガポールは非常に注目されており、年間約5,500億ドル(約61兆円)もの貿易が行われているという。

Ripple Asia PacificのマネージングディレクターDilip Rao(ディリップ・ラオ氏)は

「シンガポールという国は、為替や送金、決済システムの合理化を図るうえで非常に重要な国です。今回リップルはアジア太平洋地域のユーザーの基盤になるよう尽力し、ブロックチェーンを使って銀行や決済プロバイダ、そして企業が即時送金できる環境にしていきたい。」

と述べている。

シンガポールは既に世界をリードするFintech拠点の1つとして注目されており、2017年はじめにシンガポール通貨当局(MAS)はシンガポールドルのトークンをイーサリアムブロックチェーン上に作成・発行している。

更に5月には、シンガポールの電力・ガス供給事業者がエネルギー分野を変革する「商業ブロックチェーン・ソリューション・プラットフォーム」の開発に着手している。

Rao氏は

「シンガポールは主要貿易。石油産業のハブとして、リップルに事業拡大をもたらしてくれるでしょう。」

と述べています。

原典:「Ripple Expands Asian Presence with New Office in Singapore

ここまでの内容と考察

インドにも新しいオフィスを構えたばかりのリップルは、新たにシンガポールにもオフィスを構えると言います。

タックス・ヘイヴンとして知られるシンガポールは多くの金融系企業がその恩恵を受けにシンガポール進出を考えており、Fintech・金融業界から非常に注目を集めています。

2017年にアメリカが発表した世界都市ランキングではシンガポールは第6位となっており、アジアでは第3位となっています。リップルは金融センターと言われるシンガポールの送金シェアを獲得して、ブリッジ通貨としてXRPを利用させていきたいという狙いがあるのでしょう。

ブリッジ通貨としてXRPが利用されるようになれば、世界中の送金通貨がXRPになると予想されています。SBIホールディングスと連携した取引所「SBI MAX(仮)」の設立も進んでいますので、今後の動向に注目です。