JP Morganに米ドルの指標価格操作の疑いで6500万ドルの罰金か?

JP Morganに米ドルの指標価格操作の疑いで6500万ドルの罰金か?

アメリカの商品先物取引委員会(CFTC)は、アメリカドルの指標価格を操作しようとした疑いで「JP Morgan(JPモルガン)」に6500万ドル(約70億円)の罰金を科すと発表した。

CFTCによると、JP Morganのトレーダーが2007年から2012年までの5年間にわたり、ISDA(国際スワップ・デリバティブ協会)が定める指標金利「ISDAFIX」を繰り返し操作しようとしたとされている。

CTFCの執行責任者であるJames McDonald(ジェームス・マクドナルド)氏は、

「今回の問題は、我々が市場操作を根絶し、金融指標を頼りにしている人々を保護する姿勢を証明したものだ。」

と述べた。

昨年起きたビットコイン価格の乱高下も、市場操作によって引き起こされたものだとの主張が多くあるが、事実上すべての金融市場にある種の市場操作は存在している。

その中でもビットコインは「チューリップバブル」よりもたちが悪い詐欺であるとして、痛烈に批判していたのがJP MorganのCEOであるJamie Dimon(ジェイミー・ディモン)氏。

しかし皮肉なことに、JP Morganは顧客のクレジットカードによるビットコインの購入に対し、過度な手数料を徴収したとして詐欺行為で訴えられた。

そして、他のアメリカ大手銀行と同様にクレジットカードでのビットコイン購入を現在では禁止している。

ただDimon氏がビットコインを批判する一方で、JP Morganはビットコインの先物仲介をはじめ、仮想通貨の金融商品を顧客に提供していくことを水面下で検討しているという。

最近では、JP Morganは仮想通貨の保管サービスを担う主要銀行の一つに数えられているとされているのだ。

原典:「JPMorgan Fined $65 Million for Manipulating US Dollar Benchmark

ここまでの内容と考察

JP Morganが指標金利を操作したとして6500万ドルの罰金が科せらたという今回のニュース。

そのJP Morganは、ビットコインをはじめとした仮想通貨業界にも参加していく姿勢を見せています。

多くのアナリストが仮想通貨への投資をためらう要因の一つに、信頼性の高いカストディアンが存在しないことを挙げていますが、JP Morganがその穴を埋める存在になるのかもしれません。

JP Morganが仮想通貨業界に今後どのように参画していくのか注目です。