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アメリカのインターネット企業「IBM」が目指すブロックチェーンの今後とは?
- 2018/3/21
- 仮想通貨の最新ニュース
アメリカの大手インターネット企業「IBM(アイ・ビー・エム)」のブロックチェーン本部長Marie Wieck(マリエ・ウィック)氏が、Northwestern(ノース・ウエスターン)大学で、IBMが遂行しているHyperledger(ハイパーレッジャー)プロジェクトについて説明した。
また、IBMが目指すフードチェーンの安全性と個人情報のデジタル化への抱負も語った。
ブロックチェーン業界に参入
IBMは約1,500人以上の規模の技術専用のユニットを構成することで、約3、4年前にブロックチェーンプロジェクトを開始した。
しかしWieck氏によると、
「ブロックチェーン分野で十分なスキルを持つ人材を獲得できず、すべてのポジションを満たせていない」
とのこと。
業界全体が優秀な人材が必要だと指摘した。
さらにWieck氏は、ブロックチェーン技術と仮想通貨を別々にして考える必要があると述べた。
「ブロックチェーン技術にメリットはあるが、非常に誇張されていて、依然として誤解されてる。」
Wieck氏によると、ブロックチェーン業界のほとんどの人がブロックチェーン技術と仮想通貨ビットコインを関連づけているが、それは正しくないと指摘した。
IBMのHyperledgerプロジェクト
IBMはプロジェクト開始前に、「ブロックチェーンは次世代の取引システムか?」という質問を念頭においていた。
その答えとしては、
「NO(いいえ)」
だという。
ブロックチェーンはその代わりに、ブロックチェーン技術は、「デジタル化とデジタル化のプロセス変える仕組み」だそうだ。
IBMのHyperledgerは、現存の他のブロックチェーンは三つの大きな違いがある。
1. PoW(Proof-of-Work) を使わない
PoWは、中央管理機関を通さずにお金の「二重使用」できなくすることを可能にした。しかし、Wieck氏によると、PoWのようなリソースを無駄に使う方法以外にも二重使用の問題を解決する方法はあるという。
2. 複数の管理機関で構成されるブロックチェーンの使用
誰でも参加できるブロックチェーンではなく、Permission (特定のメンバーだけが参加できる)ブロックチェーンを使用する。
Wieck氏によると、
「IBMの多くの顧客は、取引相手が誰なのか知る必要があり、匿名でなくてもプライバシーや機密性を保てる方法がある。」
とのことだ。
3. オープンソース
ブロックチェーン技術の発展を促すためにもオープンソースである必要がある。一年半前にもHyperledgerプロジェクトはLinux(リネックス)と共同開発している。
IBMのブロックチェーン技術の応用
フードチェーンの供給安全
世界最大のスーパーマーケットチェーンWalmart(ウォルマート)は、食品媒介性疾病の発生時に農産物を簡単に追跡できるように食品サプライチェーンの明確にするためにIBMと提携している。
現在のところ、もし食品媒介性疾病が発生すると発症元を特定するのに数週間かかる。
もしブロックチェーンがサプライチェーンのインフラに応用されれば、それを追跡するのにわずか2秒しかかからないそうだ。
しかし、これを実現させるには、競合企業同士が協力して物流情報を共有する必要がある。
現在のところ、IBMは発症元を数日以内できる特定できるとのこと。
デジタルID
IBMは、主要な銀行、カナダ政府、などのネットワークを持つSecureKey(セキュア・キー)と協力して、デジタルIDを検証している。
現在のところ、身元確認するために運転免許証などを提示する場合、住所など必要以上の情報を共有することになる。
たとえば、バーに行くと、年齢を確認するために運転免許証が必要とされるが、住所を見せる必要はない。
ブロックチェーン技術を使用することにより、取引に必要な情報だけを提供することができる。
これにより、個人情報を自分でコントロールすることができる。
原点:IBM Presents its Take on Blockchain for Business
ここまでの内容と考察
数年前から開始しているIBMのHyperlegerプロジェクト。
ブロックチェーン技術という新しいテクノロジーの不安もあるなか、世界の企業からの信頼性があるIBMのプロジェクトはとても注目されています。
しかし、Permissioinブロックチェーンを開発するエンジニアは減少していたり、コスト・パフォーマンスを考慮した上で、そもそもPermissionブロックチェーンを使用する必要があるのかという議論があるのも事実。
今後もIBMがどのようにブロックチェーン技術の開発を行っていくかに注目が集まりますね。
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