- Home
- 仮想通貨の税金を計算するには?その方法やアプリまで完全網羅!
仮想通貨の税金を計算するには?その方法やアプリまで完全網羅!
- 2018/4/3
- 仮想通貨の基本情報, 気になる仮想通貨の税金
確定申告に必見!仮想通貨の税金計算を総まとめ!
「仮想通貨の税金はどう計算すればいいの?」
このページに辿り着いた方は、おそらくこのような疑問を抱えているのではないでしょうか。
たしかに仮想通貨の税制が明確に定義されたのは2017年9月。国税庁より「仮想通貨の利益は雑所得になる」と発表されたことが始まりと考えられます。(後ほど詳しく解説)
ただ一口に「利益」と言っても実際に計算するとなるとかなり面倒…。確定申告が必要な方には負荷のかかる作業であります。
そこで今回は、仮想通貨の税金をイチから説明し、また具体的な計算方法や便利な税金アプリ・ツールまで完全網羅していきます!これであなたも仮想通貨の税金計算に困ることは無いですね!
ではまず仮想通貨に関する税金の仕組みから見ていきましょう。
目次
そもそも仮想通貨の税金額はどう計算される?
ビットコインなど仮想通貨の税金については「総合課税」の仕組みが適用されます。ではその仕組みの内容から解説していきます!
「総合課税」の仕組みが適用される
「総合課税」とは「1年間で得た所得の合計額に応じて税金が課される」仕組みであります。その所得にはもちろん給与所得や事業所得などが含まれますが、ビットコインなどの利益も所得に含まれるということです。
では具体的にどれほどの税率が設定されているのかというと、以下のようになります。
所得金額 | 所得税率 | 住民税率 | 控除額 |
---|---|---|---|
195万円以下 | |||
195万円~330万円以下 | |||
330万円~695万円以下 | |||
695万円~900万円以下 | |||
900万円~1,800万円以下 | |||
1,800万円~4,000万円以下 | |||
4,000万円以上 |
このように給与所得などと仮想通貨の利益額を合計し、その金額に見合った税率分を税金として納める必要があるというわけです!
そして上の表のとおり「所得税」と「住民税」の2つが課される形なので、その点は頭に入れておくと良いでしょう。
では仮想通貨の利益はどの所得に区分されるのでしょうか?その点について次に解説していきます!
仮想通貨の利益は「雑所得」
ビットコインなどであげた利益は「雑所得」に区分されます。では具体的にどのような場合に雑所得となるのかをまとめると、以下の表となります。
例 |
|
---|---|
確定申告の条件 | 20万円以上 |
基本的に課税対象となるのは「仮想通貨を日本円に換金した瞬間」となります。たとえ他の仮想通貨に乗り換えたとしても、一度日本円に換金する作業を挟んでいるのです。
そして確定申告が必要となる条件は「雑所得が年間20万円以上」となります。つまり税金計算を行うためには、まず仮想通貨の利益額を把握することが必要ですよね。
ではビットコインの売買などであげた利益額はどう求めればよいのでしょうか?気になるその計算式を次に紹介します!
ちなみにここまでが仮想通貨の税金の大まかな仕組みとなります。
ただ今回は「計算」がメインとなりますので「仮想通貨の税金の仕組みをもっと知りたい!」という方は以下のページを参考にしてみると良いでしょう。
利益の計算式とは?
仮想通貨にかかる税金を求める際には、まず「損益額」を求めることが必要となります。その際には以下の計算式が基本となります。
基本的にはこの式を使えば、ビットコインなどの仮想通貨における損益額を求めることができます。「いまいちイメージがつかない…」という方向けに具体例を見てみましょう。
例①:「 1BTCを100万円で購入し、1BTC = 110万円で売却した」
となりますよね。この場合だと簡単に損益額が分かり、税金計算も楽ですよね。
ただ多くの投資家が経験しているのは、次の例ではないでしょうか。
例②:「 1BTC = 100万円の時に 2BTC購入、さらに1BTC = 80万円の時に2BTC購入し、1BTC=120万円の時に3BTC を売却した」
となり「購入時の価格」をどうすればよいかが分からないという事態に…。
この例②が示すように、同じ仮想通貨を買い増す行為は多くの投資家が経験しているはず。ただその場合は、購入時の単価を特定することが難しくなるのです…。
そこで次節では、上のようなケースでも購入時の価格を特定する2つの方法を紹介します。それぞれ計算方法が全く違いますので、比較しながら見ていきましょう!
具体的な2つの方法を完全網羅!
購入時の価格を計算する方法として「移動平均法」と「総平均法」の2つがあります。まずは「移動平均法」から見ていきましょう。
①移動平均法
まずこの移動平均法というのは「買い増すたびに購入時の価格(購入単価)を特定する」計算になります。式で表すと、以下のようになります。
イマイチピンと来ないと思いますので、先ほど示した例をもとに解説します。上の式を使って、最終的な購入単価(1ビットコイン当たりの価格)を求めていきましょう!
例:「 1BTC = 100万円の時に 2BTC購入、さらに1BTC = 80万円の時に2BTC購入し、1BTC=120万円の時に3BTC を売却した」
1.1BTC = 100万円の時に2BTC購入
2.1BTC = 80万円の時に2BTC購入
3.1BTC=120万円の時に3BTC を売却
いかがでしたか?このように移動平均法は「仮想通貨を買い増すたびに」購入単価を求めるということなので、正直面倒な計算方法となります…。
そこで簡単に計算ができるもう1つの「総平均法」を紹介します!この方法の方がスムーズに損益額の計算ができますよ!
②総平均法
総平均法は「一括して平均額を求める」計算になります。計算式で表すと、以下の通りです。
先ほどの移動平均法よりもかなりスッキリしてますよね!たとえビットコインなどを買い増していても最終的な購入金額と購入量さえ分かれば、購入単価が分かるということです。
では先ほどの例を使って実際に求めてみましょう。
例:「 1BTC = 100万円の時に 2BTC購入、さらに1BTC = 80万円の時に2BTC購入し、1BTC=120万円の時に3BTC を売却した」
整理すると、、、
- 購入したビットコインの合計:4BTC
- 購入金額の合計:100万 × 2 + 80万× 2 = 360万円
これらを総平均法の式に当てはめると購入時の単価は、360万 ÷ 4 = 90万円
いかがでしたか?結果は同じになったとはいえ、こちらの計算方法の方がより簡単に購入単価を求めることができますよね。
ちなみに今回はどちらの計算方法でも購入時の単価は一致しましたが、実際の取引では何回も「買い増し」を行っていますよね。買い増しの回数が増えるにつれて購入時の単価が計算方法によってかなり異なるのです。
そこで最後に2つの計算方法をメリット・デメリット別に比べてみましょう!
2つの計算法のメリット・デメリットを比較!
移動平均法・総平均法の各メリット・デメリットを表にまとめるとこのような形になります。
移動平均法 | 総平均法 | |
---|---|---|
メリット | 実際の取引損益と近くなる | 簡単に損益額が求められる |
デメリット | 手間がかかる… | 実際の結果とは程遠くなる可能性 |
これまで説明してきた通り、移動平均法はたしかに手間がかかりますが、実際の損益額に近い数値を導き出せるので目安となる税金額が求められます!
また総平均法については、比較的簡単に購入単価が求まりますが、実際の損益額とは少し程遠い結果となります。
それぞれメリット・デメリットが異なりますので、自力で損益額を計算する際は十分に頭に入れておくと良いでしょう。
以上が、仮想通貨の税金を求めるにあたって必要な「損益額」の計算方法となります。ただこれを実際に自力で計算するとなると相当面倒ですよね…。
特に多くの仮想通貨に投資した方は、ビットコインやイーサリアムごとに損益額を計算したうえで税金を求めることになるため、とても時間がかかります…。
そこで最後は、確定申告のためにも税金を簡単に計算したい人向けに管理人おすすめの税金計算アプリ・ソフトを紹介します!これから紹介するアプリなどを使えば税金計算は誰でも簡単に出来ます!
ではおすすめの税金アプリを詳しく見ていきましょう!
便利なアプリ・ツールを厳選して紹介!
今回は、無料で使える税金アプリ・ツールに絞っておすすめのものを紹介します。まずは管理人が最もおすすめする「Cryptact」から!
対応取引所最多の「Cryptact」
Cryptactは、ゴールドマンサックスに14年間勤めた経験を持つ代表により運営されている仮想通貨税金サービスとなります。そしてこのCryptactが提供しているサービス内容はこちら。
- 国税庁指針に従った計算
- 高速処理(最大秒速40万取引に対応可能)
- 幅広い取引に対応(取引所数15、通貨種類1,680と数多くの取引ペアに対応)
- 米国税制にも対応(ドル建ユーロ建のお取引に対応)
税金の計算はもちろん、ドルやユーロ建ての取引にも対応しています。ちなみにBitFlyerのCEO加納裕三氏は、このCryptactを使って税金計算を1分で終わらせたのだとか。
そして何よりもこのCryptactの強みは「対応取引所の豊富さ」。国内・海外で計15の取引所に対応している税金アプリは、Cryptactのみです!
2018年3月時点で25,000人のユーザー数を誇るCryptact。確定申告のために税金計算を早く済ませたい方には、おすすめのアプリであります。ぜひ一度登録してみると良いでしょう!
ウォレット情報まで網羅する「Keiry」
続いておすすめの税金計算アプリは「Keiry」です。こちらも仮想通貨の税金計算をサポートしてくれるものであり、確定申告にはぜひとも利用したいサービスを提供しています。
そんなKeiryの最大の強みは「ウォレット情報まで網羅していること」。ウォレットの送受信情報まで取り込み、税金計算を行ってくれるアプリはKeiryのみとなります。
7つの取引所にも対応しているKeiry。ウォレットに多くの仮想通貨を保有されている方などにとっては、優れた税金アプリと言えるのではないでしょうか。
国内取引所ユーザー向けの「BitTax」
最後に紹介する税金アプリは「BitTax」。主に国内取引所ユーザーから「使いやすい!」との声が多く聞かれます。
それもそのはず。BitTaxは国内の主要取引所3社に対応しているので、国内取引所のみを使っている投資家には最適な税金アプリとなります。
さらにBitTaxでは仮想通貨に関するコラムも掲載しておりますので、税金以外の知識を身につけたい方にはおすすめと言えるでしょう!
いかがでしたか?今回は数ある税金計算アプリの中から3つを厳選して紹介しました。
ちなみにこれらのアプリの具体的な使い方については、以下の記事にすべてまとめましたのでぜひ一度見てみると良いでしょう!
では最後にこれまでの内容を全てまとめます!
ここまでの内容をおさらい
まず仮想通貨の税金に関する仕組みをまとめるとこちらになります。
- 仮想通貨の利益は「総合課税」
⇒ 仮想通貨の利益も含めた全ての所得に対して課税 - 所得区分は「雑所得」
⇒ 仮想通貨の取引で挙げた利益は雑所得に区分されます - 損益額の計算には「購入時の単価」を求める必要
⇒ 購入時の単価(仮想通貨1枚当たりの価格)を求める計算方法は2種類
そして購入時の単価を求める計算方法には「移動平均法」と「総平均法」の2つがあります。
移動平均法は、実際の取引損益に近い数字を出すことが出来る一方で、かなり手間がかかる計算方法。逆に簡単に計算できる一方で、実際の損益とほど遠い数字になる可能性が高いのが総平均法でしたよね。
そんな面倒な仮想通貨の税金計算を手助けしてくれるおすすめのアプリがこちらになります。
- Cryptact:仮想通貨取引所の対応数No.1!
- Keiry:ウォレット情報まで徹底網羅!
- BitTax:国内取引所ユーザーに特化!
その他にも、おすすめの仮想通貨税金計算アプリ・サービスを以下の記事で紹介していますのでぜひ一度見てみると良いでしょう!
いかがでしたか?これで面倒な仮想通貨の税金計算も乗り越えられそうですか?
国税庁からも追加で仮想通貨の税制に関する発表がなされていますので、ぜひチェックしてみると良いでしょう!