ICO「Tezos」に対して2億3,300万ドルの訴訟が始まる

ICO「Tezos」に対して2億3,300万ドルの訴訟が始まる

先週末からイーサリアムに代わる新たな仮想通貨を生成するICO「Tezos」で内紛が起こっている。

現在ビットコインやイーサリアムをはじめとした仮想通貨は、システムのアップデートの際にハードフォーク(分岐)が必要となっている。古いブロックチェーンからアップデートされたブロックチェーンを分岐させてアップデートを行う。

ただ、ビットコインやイーサリアムの混乱が示しているように、ハードフォークに際して様々な問題が発生してしまう。

そこで、Tezosはハードフォークを必要としないアップデートが可能な仮想通貨として注目されており、今年の7月に2.32億ドル(約255億2,000万円)の資金調達を達成するなど今年最大のICOだと言われている。

Tezosの内紛

Tezosの内紛は、Tezos財団の社長であるjohann Gevers(ヨハン・ガーヴァース)氏と、Tezosを開発したArthur Breitman(オーサー・ブライトマン)、Kathleen Breitman(キャスリーン・ブライトマン)夫妻の対立から発生した。

事の発端は、ブライトマン夫妻の弁護士は、Tezos財団創設者であり社長のカーヴァース氏を解任するか、Tezosプロジェクトとの提携を解除することを迫る、9ページに渡る書類をTezos財団の理事会に送ったことからはじまった。

それに対して、カーヴァース氏はロイター通信のインタビューで、ブライトマン夫妻の行動は不法なクーデターであると主張するなど今回の事件を強く批判。

カーヴァース氏は、

「今回の声明は事実ではない。誤解を招く発表だ。夫妻はTezosの経営の邪魔をすることで、Tezos財団を自分たちのものにしようしている。不法なクーデターだ。」

と述べている。

2つの米国の法律事務所がTezosに公開捜査

Tezosの投資家を支援しているボストンの法律事務所Block&Leviton社がTezosの調査を開始した。

Block&Leviton社によると、Tezosプロジェクトの創設者内での争いは、Tezosトークンを約60%減少させ、投資家はTezosトークンの取引を制限されてしまった。

また、カリフォルニア州の法律事務所であるRestis社が、投資家の集団訴訟の準備のためにTezosを調査し始めたことを明らかにしている。

投資家は保護されるのだろうか?

ICOという性質上、Tezosの投資家に米国の証券規制法は適用されない可能性が高い。

米国の証券取引委員会の規制をかいくぐるために、ICOによる資金調達を株式の分配ではなく「寄付」と明記している。また、そもそもTezosは米国に拠点を置く投資家がICOに参加することを認めていない。

一方で、Tezos財団の社長であるカーヴァース氏は、公式にスイスの連邦検察官に上訴し、Tezosの ICO参加者利益を保護するために必要があれば、当局に介入するよう要請しているという。

原典:「Lawsuit Against $232 Million Tezos Being Prepared, Not Likely to Succeed

ここまでの内容と考察

ICOに関する一番の問題点が浮き彫りになりました。

株式市場に上場基準を満たさなくとも広く市場から資金調達することができるとして注目されているICOですが、その反面「投資家保護」のための制度はありません。

優良なICO案件もあるが、詐欺コイン(http://仮想通貨ニュース.com/bitcoin-risk-dengerous/)と呼ばれるものも多数あります。ICOに関する制度が整備されていないため、誰でも資金調達することができるのです。

一方で、仮想通貨市場が盛り上がっているということもあり、10倍20倍に資産を増やすということも夢ではないので、一長一短ではあります。

例えば、取引所に上場することで価格が急騰したエイダコインは、一時プレセールの販売価格から40倍になるなど爆上げしましたよね。

優良なICOと呼ばれていたTezosでもこのような問題が発生することがあります。

かなり価格が上がってしまっているビットコインやイーサリアムと比較すると、夢のある投資でありますが、ある程度リスクを理解した上で投資する必要がありますね