マルタ首相「本気」、ブロックチェーン島における仮想通貨の取り組み

「ブロックチェーン島」による仮想通貨に関する取り組みへ、全世界が「熱い視線」を向けている。

マルタ首相が、仮想通貨やブロックチェーン技術の将来性について国連総会で強く訴えかけた。

マルタ、ブロックチェーン革命の「聖地」へ

「私はテクノロジーが革命を起こし、従来のシステムを大きく改善すると信じている」

このように語るのは、マルタ首相Joseph Muscat (ジョセフ・マスカット)氏。

同氏は、マルタの仮想通貨・ブロックチェーン技術に関する取り組みや、将来への展望について国連総会で発表した。

「マルタは、これらの最新技術に関する規制を確立させる最初の国であり、透明性が高い規制は悪いビジネスを減少させるだろう」

と述べるマスカット氏は、仮想通貨関連のビジネスを受け入れたり、実践的な政策を行うことで業界をリードしていくという。

また、仮想通貨が「将来のお金」になると主張する同氏は、仮想通貨市場に有利な規制を今後も実施していく意向を明らかにした。
 
マルタ島が世界の「仮想通貨リーダー」に成長するまで
 
マルタは、2018年の初旬以来、ブロックチェーン関連のビジネスを促進する同国内のエコシステム構築に注力してきた。

それもあって、約1,000万人のユーザーを抱える世界最大級の取引所Binance (バイナンス)は、マルタの前向きな仮想通貨規制の取り組みを称賛し、マルタに本拠地を移転。

その直後、北京に本拠を置き、分散型プラットフォーム構築を目指す「TRON(トロン)」プロジェクトも、同国に事務所を設立する意図を明かした。

仮想通貨関連の意欲的な計画を実行してからというもの、同国の経済は急成長を遂げ、同業界では確固たる地位を確立させている。

これを受け、最近ではアジア4番目の経済大国である韓国の3大都市「ソウル」、「釜山」、および「済州島」が、仮想通貨関連の新興企業の受け入れ態勢を整える意向を表明した。

国を挙げて仮想通貨に取り組むマルタの挑戦は、他国の仮想通貨規制や業界の進展に大きな影響を与えることになるだろう。

原典:Malta PM at UN General Assembly: Crypto is the Inevitable Future of Money

ここまでの内容と考察

マルタ首相が、国連総会で、仮想通貨規制やブロックチェーン技術の展望についてアピールしたという、今回のニュース。

マルタでは、仮想通貨のリスクを理解しながらも、それに意欲的に取り組んでいるようですね。

また、マルタ島の取り組みは「技術革新」を基盤として考えており、「顧客保護」を最優先して規制を進める日本やアメリカの姿勢とは大きく異なります。

この辺の意識の違いは、仮想通貨の普及やインフラ改善のスピードに大きく影響するかもしれませんね。

今後も、ブロックチェーン島から仮想通貨業界のポジティブな一面が世界へ発信されるといいですね。