MasterCardsがブロックチェーンでの取引処理技術に特許を取得へ

金融サービス大手のMasterCards(マスターカード)は、新たなブロックチェーン技術の特許を取得したことを発表した。

USPTO(アメリカ特許商標庁)が承認した今回の特許は、ブロックチェーン上での匿名取引を容易にすることを目的としたものだ。

マスターカードによると、通常のブロックチェーン取引は透明性が高いため、この性質が時として企業や消費者にとって決済の妨げになることがあるとしている。

例えば、ある個人が誰かのためにプレゼントを購入しようとした時に、プレゼントを受け取る側に取引の詳細を知られたくないこともある。

また、多くの企業は、競合他社や第三者に取引データを見られたくないと考えている。

従って、情報の信頼性を確保するために取引の詳細を公開したとしても、他人が個人の取引情報を追跡できないように匿名性を担保する技術的ソリューションが必要だとしているのだ。

一方で、仮想通貨業界全体では、XMRやZECなどの匿名性に特化したコインに注目が集まっている。

ビットコインのLN(ライトニング・ネットワーク)においても、幅広く普及すれば匿名性を高めていくとしてる。

しかし、マスターカードは、このような仮想通貨を使わずに匿名取引を行うとし、P2P(ピアツーピア)ではなく、第三者の処理サーバーに依存する形を取るとしているのだ。

これまでマスターカードは、2016年12月に最初の特許申請を行って以降、さまざまなブロックチェーンシステムの特許を取得してきた。

5月には、クーポンの認証を管理し、クーポン詐欺を削減することを目的とした特許を獲得した。

また、今月に入り、より低コストで効率的に希望通りの旅程を遂行することを目指した特許も取得している。

原典:「Mastercard Wins Patent for Anonymous Blockchain Transactions

ここまでの内容と考察

アメリカの大手カード会社であるマスターカードが、ブロックチェーン技術関連の特許を取得しているという今回のニュース。

アメリカン・エキスプレスもまたブロックチェーン技術を活用して、クレジットカードの利用環境を充実させようしているなど、マスターカードだけでなくクレジットカード業界全体が、ブロックチェーン技術に注目していると言えるでしょう。

ブロックチェーン技術が、今後どこまで私たちの生活に良い影響をもたらしてくれるのか楽しみですね。