米経済学者、ブロックチェーン技術は賛美された「Excelスプレッドシート」

世界金融危機の到来を的確に予言したことで有名な経済学者の発言が波紋を呼んでいる。

それというのも、仮想通貨業界でよく話題となる分散化の概念は、実はただの「myth (作り話)」だという。

イーサリアムのブテリン氏は「独裁者」

「仮想通貨の分散化は作り話で、北朝鮮よりも中央集権化されたシステムだ。

マイナー、取引所、開発者(イーサリアム共同創設者のブテリン氏は一生独裁者)は中央集権化されている。」

上述のように仮想通貨をバッシングするのは、ニューヨーク州立大学の経済学者Nouriel Roubini(ヌリエル・ルビーニ)氏。

ブロックチェーン技術と仮想通貨に関する米国連邦議会上院議員の聴聞会で今月11日に証言する人物だ。

そんな同氏は、2008年に起きた金融危機を正確に予報し、その実績から「Mr. Doom (壊滅の預言者)」と親しまれている。

今回のツイートに対して、「独裁者」呼ばわりをされたイーサリアム共同創設者であるビタリック・ブテリン氏は、

「公正な特徴付けだとは言えない。 実際のガバナンスをより深く見ると、技術的なエリートは存在するが、私自身の関与は重要でないことがわかる」

とイーサリアムプロジェクトにおける「開発者の中央集権化」を否定した。

「ブロックチェーン技術は賛美されたExcelスプレッドシートだ」

ブテリン氏を独裁者と表現したり、ビットコインが北朝鮮よりも中央集権化されているなどと過激な発言をする同氏だが、仮想通貨を非難するのは今回が初めてではない。

米ロスアンジェルス市で今年初旬に開かれたカンファレンスで、ビットコインが分散化されているという概念は「嘘百八」であり、ブロックチェーンは単なる「賛美されたExcelスプレッドシート」だと発言。

また仮想通貨に対する感性豊かな批判をツイッター上で繰り返している。

「ピーク時から99%の価値を失った1000以上の虚偽ゴミであるアルトコインを「糞コイン」と呼ぶことは、農業における最も有用、貴重、そして生産的な肥料への侮辱だ。」

「肥料、不快な比較をしてごめん。」

今週開かれるブロックチェーン技術に関する米上院の聴聞会で証言する「壊滅の預言者」だが、同氏の創造性に富む発言に注目が集まっている。

原典:Cryptocurrency ‘More Centralized than North Korea’: NYU Economist

ここまでの内容と考察

米上院の聴聞会での証言を今週中に控えている米著名経済学者が、仮想通貨の「分散化」について猛烈に批判したという、今回のニュース。

以前から仮想通貨やブロックチェーン技術の批判を繰り返している同氏ですが、金融危機を言い当てたことがあるという実績を誇る同氏の発言は、世界中から注目を集めます。

ツイッター上では、以下のようなコメントが上がっています。

「基本的な誤解だ。ビットコインはインターネット上で中央集権化されておらず、それを停止したり、検閲することはできない」

「 アルトコインは、全く別の問題」

「説明を簡略化し過ぎだ」

「馬鹿な奴だ」

ちなみにですが、同氏によると金融危機は2020年に迫っているそうですが、だからといって仮想通貨に価値はないそうです。

果たしてルビーニ氏の見解は正しいのでしょうか?

今後も著名人の発言や仮想通貨に対する意識の変化に注目していきたいですね。