ビットコインが時価総額でゴールドマンサックスを追い抜く

10月13日、ビットコインの時価総額は、ここ数日の価格急騰により、ゴールドマンサックスの時価総額を上回った。現在ビットコインの時価総額は950億ドル(約10兆5,500億円)であり、ゴールドマンサックスの時価総額を30億ドル(約3,300億円)上回っている。

2017年1月以降、ビットコインの時価総額は150億ドル(約1兆6,500億円)から950億ドル(約10兆5,500億円)に増加している一方、ゴールドマン・サックスの時価総額は900億ドル付近で安定している。

マイルストーンと今後の目標

ゴールドマン・サックスの時価総額を上回ったことは、ビットコインの大きなマイルストーンである。現在ビットコインの時価総額は、大きなマイルストーンである1,000億ドル(約11兆円)に近づいている。

さらにビットコインが成長するためには、時価総額1,590億ドル(約17兆4,900億円)のシティグループや3,500億ドル(38兆5,000億円)のJPモルガンなどの大手銀行を追い越す必要がある。

そのためには、ビットコインの時価総額が3,500億ドル(38兆5,000億円)のJPモルガンを上回るためには、ビットコインの価格が約2万ドル(約220万円)に達する必要がある。

そのためにはビットコインは約4倍に成長する必要があり、高い目標のように感じられるが、ウォールストリートストラテジストでありファンドストラット・グローバル・アドバイザーズ社の共同設立者でもある、Tom Lee(トム・リー氏)を含む多くの有名なアナリストは、中期的にみるとビットコインは2万ドル(約220万円)に達すると予測している。

リー氏は、「バブルである」と発言したJPモルガンのCEOであるJamie Dimon(ジェームズ・ダイモン氏)に反論した際、

「5,000ドル(約55万円)のビットコインを持っている人は約30万人しかいない。それは、50万台のiPhoneが販売された2007年に、iPhoneがバブルだ、と言っているようなものであり、おかしな話だ。」

と主張した。

また、ビットコインは独自の経済と金融ネットワークであり、その価値の上昇はそれを証明している。

フィンランド銀行が最新の研究論文で説明したように、ビットコインは独自の経済と分散型金融ネットワークを運用している。そのため、仲介業者や銀行などの第三者サービスプロバイダーが不要である。

そんな中当初、JPモルガンやゴールドマン・サックスといった金融機関は、ビットコインを時期尚早であるとして批判的であった。

しかし、一般消費者、機関投資家、小売業者、銀行顧客からのビットコインの需要が急速に増加したため、ゴールドマンサックスのような大手銀行においても仮想通貨を取り入れるようになった。

先月、ウォールストリートジャーナルのPaul Vigna(ポール・ヴィグナ氏)は、

「ゴールドマン・サックスが仮想通貨の需要の増加に対処するために、ビットコイン取引を開始する準備をしている」

と語った。

ゴールドマンサックスは、投資戦略グループだけでなく、「通貨取引部門」において導入を検討している。

これは、ビットコインの将来が、金のような投資としてだけでなく、支払い方法としても考えが進んでいることを示す。

現在、世界的にビットコイン需要が増加し、日本などの主要市場の急速な成長がおこっているため、ビットコイン市場は投資対象として、通貨として発展し続けるのではないだろうか。

原典:「$95 Billion: Bitcoin is Bigger than Goldman Sachs

ここまでの内容と考察

ここ数日のビットコイン価格の急騰は猛烈な勢いでした。

週末になり、勢いは止まりビットコイン価格の推移は横ばい状態となっているが、ビットコインゴールドの生成、SegWti2xハードフォーク、が待ち受ける10月末~11月中旬まで、ビットコイン価格は上昇し続けるでしょう。(ビットコインゴールド生成後SegWit2x直前までに、一度急落する可能性は高いが)

ただ、一点心配なのが、SegWit2xが起こった際にハッシュレート(マイナーの支持)がSegWit2xによって生成されたビットコイン(B2X)に集まった場合です。

この際は、オリジナルのビットコイン価格は急落し、B2Xは急騰することになります。これにより、非常に大きな混乱が起こる可能性があります。

これまでずっとビットコインの開発を先導してきたコア開発者が去ることになるなど、混乱は避けられません。

実際、マイナーの支持はB2Xに比較的集まっており、どうなるかまだまだ分かりません。

今回の価格上昇に喜びながらも、冷静な目で状況を見極めていく必要があります。