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イーサリアム好調、マイニング報酬は33%減!?
- 2018/9/3
- 仮想通貨の最新ニュース
今年10月中に予定されているイーサリアムハードフォーク「Constantinopole (コンスタンチノープル)」の際に、
ETHマイニング報酬が33%程減少されることが決定した。
マイニング報酬が3ETHから2ETHへ!?
コンスタンチノープルは、取引処理能力の効率を高め手数料を削減するためのアップデート。
これは、PoWからPoSアルゴリズムへの移行を円滑にするのが目的に行われる。
今回14人のイーサリアム開発者達によって実装が合意されたイーサリアム改善案「EIP-1234」によって、
このアップデートにさらなる変更が加えられる。
今まで1ブロックあたり3ETHのマイニング報酬量が2ETHにまで減らされるそうだ。
改善案の概要は以下となる。
「今回の改善案では「Difficulty Bomb(マイニング難度爆弾)」を約1年半遅らせ、
メトロポリスフォークの第二部であるコンスタンティノープルフォークでブロック報酬を減らす。」
このメトロポリスフォークとは、イーサリアムハードフォークの第3段階目のこと。
イーサリアムハードフォークはこれまでに以下のような段階を踏んでいる。
1段階目:Frontier(フロンティア)/2015年7月実施
2段階目:Homestead(ホームステッド)/2016年3月実施
3段階目:Metropolis(メトロポリス)…
第一部:Byzantium(ビザンティウム)/2017年10月実施
第二部:Constantinopole (コンスタンチノープル)/2018年10月予定
4段階目:Serenity(セレニティ)…未定
また、今回延期されたイーサリアムの「マイニング難度爆弾」とは、
ブロック生成の難易度がハッシュレートだけではなく時間が経つにつれ高まる仕組みのこと。
マイニングを意図的に困難にすることが目的だ。
マイナーの収益は減少し、最終的にはネットワークが使用不能となるまでに至る。
その結果、マイニングで報酬を得ることが難しくなったPoWを使ったネットワークから、
マイナー達がPoSを採用するネットワークに移行することが期待できるそうだ。
しかし、今回のコンスタンティノープルフォークでブロック報酬が減らされることが決定したため、
マイニング難度爆弾は延期された模様。
また、マイニング報酬が2ETHに減らされるのは、保守的な決断だったといわれている。
今回の議論では、以前から注目されていたASICマイニング機器使用に制限をかけるアルゴリズムの変更について合意に達するまでには至らなかったようだ。
原典:「Ethereum Developers Strike Deal to Delay Difficulty Bomb, Reduce Block Reward by 33%」
ここまでの内容と考察
PoSへ移行するための一貫として計画されている「マイニング難度爆弾」。
これは、マイニング報酬制度を上手く利用し、ハードフォークの際にマイナー達が複数の異なるネットワークに別れないようにするために起用されています。
昨年ビットコインキャッシュがビットコインから派生した際、マイナー達はどちらかのネットワークを選ばなければならず、それゆえにコミュニティも分裂。
これを目の当たりにしたイーサリアム共同創設者Vitalik Buterin(ビタリック・ブテリン)氏は、
このようなことがPoSを導入する際のハードフォークで生じないようにマイニング難度爆弾を奨励したそうです。
次回のハードフォークに向けて準備が着々と進められているイーサリアム。
仮想通貨業界を率いるこのプロジェクトに今後も注目していきたいですね。