ビットメインがF2poolに4,400億円を要求

F2PoolのオーナーであるQWang Chun（ワン・チュン氏）は、

「8月30日にbitmainが我々の投資している会社を訴えた」

と主張している。

F2Poolは、AntPool、BTC.TOP、ViaBTC、BTC.comに次ぐビットコインマイニング市場で第5位のマイニングプールであり、世界のBitcoinハッシュレートの9.3％を占めている。

「bitmainから起訴されたことはないが、今月初めに私が投資した会社に40億ドル（約4,400億円）を要求した。」とチュン氏は言った。

bitmainは、ビットコインハッシュレートの16.8％を占める世界最大のビットコインマイニングプールであり、市場で最も影響力のあるAntpoolの親会社である。

Blockstream社の幹部を含む多くの専門家によって批判されているSamson Mow（サムソン・モウ氏）とAlan Silbert（アラン・シルバート氏）は、Bitcoin関係の企業に対して法的措置を講じ、大規模な訴訟を起こすことで、新興企業を脅かすことになった。

モウ氏によると、bitmainの従業員が起こしたLightningAsicへの訴訟は、bitmainの創設者Jihan Wu（ジハン・ウー氏）は知らなかったというのである。

コメントを求めてCryptocoinsnewsがコンタクトを取ったとき、bitmainはこの問題に関する声明を発表しなかった。

当然のことながら、会社がチュン氏によって投資された会社に対して訴訟を起こしている場合、訴訟の詳細を開示することはできない。

これに対してbitmainが現在チュン氏が言及している会社に対して訴訟を起こしていないとしても、bitmainはビットコインコミュニティ内での論争につながる可能性のある問題についてコメントは差し控える可能性が高い。

空きブロックの生成に関する批判が起こる

bitmainは、ビットコインコアの支持者、コミュニティおよびビットコインコアの貢献者であるEric Lombrozo（エリック・ロンブロゾ氏）から、F2Poolとの訴訟論争を含む、過去2週間にわたる疑わしい行動について批判を受けている。

ロンブロゾ氏によると、bitmainは空のブロックをマイニングしており、それがビットコインブロックチェーンネットワークを混雑させ、mempoolを膨れ上がらせているというのである。

「Antpoolは空きブロックをマイニングし続けている。」

というビットコインの研究者とプログラマーのDavid Noriega（デイビット・ノリエガ氏）のについてのコメントに関して、

「このようなことが続くと、ハードウェアのすべてをレンタルするキャンペーンをサポートすることになる。」

と、ロンブロゾ氏は述べている。

これに応えて、bitmainのジハン・ウー氏は声明のなかで、

BCH / BTCのマイニングは、マイニングプールで多くのエラーを引き起こしており、空のブロックをマイニングしているのはフォールバックの安全対策である。今は解決してきている。」

と話した。

Cryptocoinsnewsが行った以前の報道で、ビットコインコア開発チームが行ったトランザクションの高速化とスケーリングソリューションであるSegregated Witness（SegWit）の迅速な統合により、ビットコインの送金料金が大幅に減少する可能性があること話している。

「Bitcoin Fees Are High, But They Will Decrease With SegWit Soon」

と題した以前の記事で

「Antpoolのような主要なマイニイングプールの空きブロック問題やビットコインとビットコインキャッシュの間のマイニングの不安定性など、ビットコインリスクは異常に高いままである。」

と説明した。

現在、トランザクションは、1バイトあたり平均10ユーロ（約1,300円）の料金で確認されている。

これは、SegWit対応トランザクションでは0.1ドル（約11円）以下の手数料に相当する。最近のビットコイン価格が4,740ドル（約52,140円）に急騰し、需要が大幅に増加したにもかかわらず、ネットワークは比較的低い手数料を維持している。

さらに重要なことに、LedgerｓとTrezorという2つの最も広く利用されているビットコインハードウェアウォレットにおいて、SegWit対応のウォレットでは、手数料がさらに35％減少する。

「Segwitは、ブロックサイズの概念を導入し、異なるエリアに署名を分割することによってトランザクションサイズの計算方法を変更している。それにより、手数料の35％を節約することができる。」

とLedgerは発表している。

bitmainが、チュン氏の投資している会社に対して40億ドル（約4,400億円）の訴訟を起こしたかどうかはまだ分かっていない。

またbitmainが過去にLightningAsic社のような企業を脅かそうとしていたことや、ジハン・ウー氏の空白ブロックに関する問題は明らかではない。

しかし、bitmainは、その活動や行動に関する論争を回避するため、ビットコインコミュニティとより明確にコミュニケーションすることが重要であることは間違いない。

原典：F2Pool’s Wang Chun: Bitmain Demanded $4 Billion in Lawsuit

ここまでの内容と考察

bitmainがSegWitを邪魔しようとしている可能性があるという内容ですね。

ビットコインの送金を高速化する新しい規格のSegWit（Segregated Witness）は、8月24日に導入されました。

ビットコインが普及し、購入者が増えたことでビットコインの送金に時間がかかる「ビットコイン詰まり」が問題になっていました。SegWitはそれを緩和する目的で導入されています。

そのSegWitが導入された直後に、bitmainが送金遅れの原因となる空ブロックをマイニングして、邪魔しようとしているのではないか、というのが今回の問題です。

元々、SegWit導入に大反対だったbitmainなので、疑われても仕方ないですよね。

他にも、競合のマイニングプールであるF2poolに訴訟を起こそうとしていたり、ハードフォークを起こしてビットコインキャッシュを作ったりと、批判を受けているジハン・ウーさん率いるbitmain。

今のところ私たちビットコインユーザーにとって、市場を荒らす悪者に見えるジハン・ウーさんですが、自分の利益を優先する悪者なのか、はたまた本当は味方なのか。

今後の動向に注目です！

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