ヘッジファンドがビットコインへの投資を拒絶?

ビットコインの価格が、先週100万円を突破し、今週一時130万円を記録した。

勢いのあるビットコインはこのまま様々な業界で普及していくとされており、ヘッジファンド業界からも注目を浴びていた。

しかしながら、今まさに成長を続けているビットコインを、ヘッジファンドは拒絶したという。

この件について、「Bloomberg Fund Management」、「Mirabella Advisers」と言ったヘッジファンドやヘッジファンドに対して規制面での支援を行う「Privium Fund Management」は、長らく議論を重ねてきたという。

アメリカ、オランダ、香港に支店を持つPrivium Fund ManagementのCEO:Clayton Heijman(クレイトン・ヘイマン)氏は

「ビットコインファンドを扱うことで発生する最大のリスクは何だ?Hype(ハイプ)?詐欺?それとも今の急激な普及は20年前に流行したたまごっちのようなものなのか?」

と述べており、ビットコイン市場の不安定さやバブルへの不安を述べている。

また仮想通貨投資会社Zinicaグループの創設者であり、アメリカの「Blockchain Institute of Technology」のCEOでもあるOz Elenora(オズ・エレノラ)氏は、

「ビットコインをヘッジファンドで扱うことには巨大なリスクが伴う。」

と話している。また、

「もちろん投資商品としてビットコインは非常に魅力的であるが、リスクが大きい。コンプライアンスや適切なルールをしっかり設けたうえでビットコインファンドを導入しないと、取り返しのつかないことになるだろう。」

とも述べている。

これらのコメントは仮想通貨の時価総額が3000億ドル(約30兆円)を突破したときに寄せられている。

ビットコインは今後どうなるだろうか

ビットコインが9,000ドルという1つの壁を突破したことを踏まえて多くの人がまだまだ伸びるだろうと感じているが、仮想通貨は決済手段として普及していない。

さらに仮想通貨に対する批判も多く、有名な話ではJPモルガンのCEO:Jamie Dimon(ジェイミー・ディモン)氏が発した「ビットコインは詐欺だ」という批判だろう。

一方で仮想通貨を積極的に取り入れようとする動きももちろんある。例えばCMEグループは、規制当局の承認次第では2018年の頭にビットコイン先物取引を開始するという。

Dimon氏が仮想通貨を批判しているのにも関わらず、ウォール街の銀行はビットコイン先物取引を少なからず応援しているという。

Brooklands Fund Managementの共同設立者であるMichael Williams(ミカエル・ウィリアムズ)氏は

「我々もビットコインファンドの導入は検討しているが、準備ができていない。仮想通貨を利用した商品のサポート準備をする前に、セキュリティ面での強化を先にする必要があるからだ。」

と述べており、ビットコインファンド導入に向けて前向きに検討しているようだ。

原典:「https://www.cryptocoinsnews.com/hedge-fund-platforms-reject-bitcoin-funds-fear-its-a-fad/」

ここまでの内容と考察

ビットコインが1万ドルを超えた今もなお、ビットコインに対する意見は様々ですね。

新規参入するビットコイン投資家が増えている今、まだまだビットコインの価格が上昇し、来月に2万ドルになっている可能性は十分にあります。

一方で、価格の上昇は無限に続かないという世界の投資の歴史を見ると、いつビットコインの価格が急落して、極端に言うと10分の1になってもおかしくないような気もします。

例えば、バブルのころは不動産の値段が高騰し、不動産業界が異常なまでに盛り上がりましたが、下がるときは一瞬。避けようにも避けられない状況が発生し、9割以上の投資家が損をしたと言います。

今のビットコイン市場は、そのバブルと言われてもおかしくない市場だと思います。まだ数年は価格が上昇し続ける可能性もありますが、明日にも急落してしまう危うさもあると思いますので、注意はしておいたほうが良いですね。