8月1日直前!ハードフォークによる「Bitcoin Cash」についてのまとめ

先週、BIP91(ビットコインの仕様変更にマイナーの支持を80%必要とするルール)が無事ロックインされ、アクティベートされました。

これによって、ビットコインの長年の課題であった「スケーラビリティ問題(8月1日のビットコイン分裂騒動の大きな原因)」を解決する大きな一歩になると言われており、ビットコインの価格も回復してきています。

8月1日まで残り72時間を切った本日(7月30日)現在、Bitcoin Cashが誕生するUAHF(ユーザーアクティベート・ハードフォーク)は順調に進んでいるようで、以前までのSegwitによるUASF(ユーザーアクティベート・ソフトフォーク)はもう発生しないとされています。

Bitcoin Cashとは?

Bitcoin Cashというのは、中国の大手マイニング会社「Bitmain」が提案したフォーク案(UAHF)から誕生する新しいトークンになります。そもそもハードフォークとはブロックチェーン上に新たなルールを設けることによって、今までの旧ルールで繋がっていたチェーンと分岐させるものです。

このフォーク案自体は、オランダのアーネムで開催された「Bitcoin Conference(ビットコイン カンファレンス)」でAmaury Sechetというソフトウェアエンジニアが発表した「Bitcoin Adjustable Blocksize Cap(Bitcoin ABC)」からきています。

そんなBitcoin Cashは、現在以下の特徴を持っているとされています。

・Segwitは実装しない
・ブロックサイズは8MB
・分岐後の2つのブロックチェーンを安全に存在させるため、完全に分離させる「リプレイプロテクション」が施されている

様々な影響は?

8月1日にビットコインがキャッシュと分裂してもビットコイン自体の残高には影響せず、同じ量だけのBitcoin Cashが配布されることになっています。各ビットコインコミュニティへの影響は以下のようになっています。

●マイニング
Bitmainを含む多くのマイニンググループによる発表だと、Segwit2xとレガシーチェーン(元のビットコインのチェーン)に対しては引き続きサポートを続け、Bitcoin Cashのチェーンもサポートしていくようです。

またViaBTCでは既にBitcoin Cashの先物取引が行われており、チェーンに対するマイニングサポートが明示されています。

●取引所
取引所は各取引所によって対応は様々で、「Coinbase」や「Bitstamp」といった海外の主要な取引所はBitcoin Cashに対するサポートは行わず、取り扱いはしないと発表しています。

一方「Kraken」や「Bitfinex」といった他の主要取引所ではBitcoin Cashの取り扱いと決定しており、ハードフォークが決行された瞬間に顧客の口座にBitcoin Cashを振り込むとしています。

原典:「Bitcoin Cash: Another Fork in the Road for Bitcoin

ここまでの内容と考察

仮想通貨の歴史上最大の出来事になると言っても過言ではない8月1日まであとわずかですね。

今回はそんな8月1日のビットコイン分裂にまつわるニュースとなっており、主にまとめや各取引所、マイニング界への影響についてとなっています。

ちなみに国内取引所の主な対応をこちらにまとめてみました。

取引所BCCへの対応内容
bitFlyer8月1日(10時)の時点でBCCが恒久的だと判断した場合、BCCの付与・扱いが開始
Coincheck8月1日20時以降のBCCネットワークの状況次第
BTCBOX8月1日21時にBCC付与開始。22時~BCC取引可能
Bitbank8月1日20時~21時の間にBCCを付与開始。取り扱いは不明
Zaif分岐直後にBCC付与開始。取り扱いは不明
みんなのビットコイン分岐直後にBCC付与開始。取り扱いは不明

このようになっています。

あと「ウォレットにいれているビットコインはどうなるの?」という質問を受けましたが、ウォレットも取引所と同様に、対応が違うみたいですね。

例えばビットコイン専用ウォレット「Breadwallet」は、8月1日のハードフォーク直後に同じ量のBCCが表示されると発表しています。

しかし人気のBlockchain.infoなどは正式な発表はされておらず、不明となっています。

いずれにせよあと72時間もしないうちに8月1日を迎えますので、最新情報のチェックは絶えずしておきましょう!