BIP91によってビットコインの価格はどう変化した?

7月18日からの1週間でビットコインとイーサリアムの価格はともに30%以上の上昇を見せ、仮想通貨全体が良い傾向に流れていると言われています。

ビットコインとイーサリアムの価格が上昇する前に当たるちょうど一週間前、全ての仮想通貨のトータル時価総額は680億ドル(約7.5兆円)でした。それが現在ではビットコインとイーサリアムだけで合計660億ドル(約7.3兆円)となっており、他の仮想通貨を加えると、なんと950億ドル(約10.5兆円)にものぼるといいます。

出典:Crypto Currency Market Capitalizations

 

ここまでの盛り上がりをみせる仮想通貨市場の次なるステージは、最高潮に達した6月26日以来となる1,000億ドル(約11兆円)の壁を突破できるかどうかだと言われています。

Segwitのロックインによってビットコインは高騰

8月1日に起こると言われていた「スケーラビリティ問題」による分裂騒動が大きな要因となり、ビットコインの価格は7月に大きく減退していました。最大で1BTC=1,900ドル(21万円)にまで落ち込んだのは記憶に新しいかと思います。

しかしBIP91がロックインするという話が流れた瞬間に一気に逆転。先週は1BTC=2,860ドル(約31万円)にまで上昇し、その後は2,740ドル(約30万円)前後に落ち着いています。

出典:Crypto Currency Market Capitalizations

 

現状Segwitのハッシュレートは95%に達しており、ビットコインは次のフェーズに進む準備をしていると言います。

イーサリアムの時価総額が200億ドルを超える

イーサリアムは基本的にビットコインと同じペースを保っています。7月17日以来1ETH=160ドル(約1万7千円)で底をつきましたが、現在は224ドル(約2万4千円)前後と31%の価格上昇を見せました。

出典:Crypto Currency Market Capitalizations

 

この急速な上昇は、イーサリアムコミュニティがParity Walletでのハッキング被害額の対処によるものらしく、現在は時価総額210億ドル(約2.3兆円)にまで回復しています。

仮想通貨市場に回復に付いていけなかった2つのアルトコイン

ビットコインとイーサリアムの驚異的な回復によって、他のアルトコインも平均して10%上昇しました。時価総額3位のリップルは25%の上昇を見せ、時価総額は74億ドル(約8,200億円)までに増加しました。NEMの価格に至っては55%も上昇し、この期間で一気に時価総額で5位にまで上り詰めました。

Dashの価格も42%上昇し、時価総額が15億ドル(1,600億円)になっています。NEMほどの急速な上昇は見られませんでしたが、かなり上昇していると言えます。

他にもIOTAが12%、MoneroとEOSがそれぞれ30%の上昇を見せました。

出典:Crypto Currency Market Capitalizations

 

そんな中取り残されていたのはライトコインとイーサリアムクラシック。

ライトコインに関しては一時5%の上昇を見せましたが、結果的には22%もの下落。

出典:Crypto Currency Market Capitalizations

 

イーサリアムクラシックも一時的に8%程度上昇しましたが、20%の下落で落ち着いています。

出典:Crypto Currency Market Capitalizations

 

これによってイーサリアムクラシックは時価総額のランキングが5位から7位に下がってしまっています。

ビットコインが仮想通貨市場を支配し続けていくことになる

出典:Crypto Currency Market Capitalizations

 

結局ビットコインが仮想通貨マーケットを支配していくことになるだろうと言われており、時価総額でみてもビットコインだけで全体の47%のシェアを誇ります。

イーサリアムが22%、リップルが8%以下という中でビットコインはやはり断トツだと言えます。

原典:「Crypto Comeback Leaves Two Altcoins in the Dust

ここまでの内容と考察

今回はBIP91のロックインを区切りに、大きな価格上昇を見せたビットコイン、仮想通貨全体についてのニュースでした。

8月1日に分裂すると言われていたビットコイン。それに関係するBIP91のロックインによって一気に上昇し始めたビットコインは、再び30万円代にまで到達していましたね。

結局8月1日に「Bitcoin Cash(ビットコインキャッシュ)」という全く別物のアルトコインが誕生(分岐によって)するらしく、既に中国の取引所「ViaBTC」では先物として取引が開始されています。

ニュース記事の最後にあるように、筆者の見解としましてもやはり仮想通貨といえばビットコインになってくるのだと思います。

時価総額のシェア率を見てもわかるように、何がどうなろうとビットコインは不動のもので、世界中がビットコインを認め始めています。

ビットコイン以外の仮想通貨を「アルトコイン」と呼んでいる時点で、ビットコインこそが仮想通貨なんだと思いますね。

日本でもビッグカメラ、ノジマといった家電量販店を中心にビットコイン決済の導入が始まり、法律でも決済可能な通貨として認められています。

世界では既に広い範囲で実用化が始まっており、特にアメリカ、北アメリカ、カナダではビットコインの導入が顕著となっているそうです。

アメリカではNBAチームのグッズ販売でビットコイン決済を導入。北アメリカのメキシコでは、コンビニでの決済が可能となっており、スマートフォンと連動できるビットコインは重宝されているそうです。

カナダのスーパーでは、iTunesカードやAmazonギフトカードのように「ビットコインカード」が普通に並んでいるそうです。

このように既にビットコインの実用化はすぐそこまで迫っています。

もしあまり仮想通貨に馴染みがない人に

「どの仮想通貨がおすすめなの?」

と言われたら、筆者は迷わずビットコインと言いますよ。笑