イーサリアムクラシック(EthereumClassic)の仕組みや特徴を大解説
- 2017/6/15
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そもそもイーサリアムクラシック(EthereumClassic)とは?
名前も似ているので気になっている方もいるかと思いますが、そもそもイーサリアムクラシックは「イーサリアム」から派生した仮想通貨です。わざわざイーサリアムから派生するまでに至った発端は、2016年に起きたTHE DAOのハッキング事件がきっかけでした。
THE DAOのハッキング事件とは?
「DAO」というのはイーサリアムの基本的システムを利用した仮想通貨のことをいい、当時非常に注目されていました。
しかし2016年6月に、DAOに生じたセキュリティバグを経由して約52億円分ものイーサリアムが盗まれてしまうという事件が発生します。これに対しイーサリアム陣営は「ハードフォーク」という手段で事件を収束させました。
ハードフォークというのは強制的に新しいルールをブロックチェーン上に作成し、それ以降のブロックのルールを書き換えるという手段です。これによって盗まれた52億円相当のイーサリアムは無効となり、素早い対応をしたイーサリアム陣営は賞賛されました。
しかし、イーサリアムは「中央集権を有さない自由な仮想通貨」であったにもかかわらず、ハードフォークを行ったのに対して反対派が出てきたのです。そんなハードフォークに反対した人たちが作った仮想通貨が「イーサリアムクラシック」です。
当時イーサリアムクラシックはすぐに消えるだろうと言われていましたが、世界最大の取引所「Poloniex」がイーサリアムクラシックを取り扱うようになってから世界中の取引所でイーサリアムクラシックを扱うようなってきたのです。
その結果、現在の時価総額は約18億ドル(約1900億円)にもなりランキングでは5位となっています。イーサリアムクラシックは「本来仮想通貨が持つべき価値を持つ仮想通貨」として、今後も上昇していくだろうと言われており、いつかはイーサリアムを追い抜く可能性すらあると言われています。
イーサリアムクラシックの特徴とイーサリアムとの違い
イーサリアムクラシックの誕生経緯からわかるように、基本的な仕組みや特徴はほとんどイーサリアムと同じとなっています。例えば「スマートコントラクト」はイーサリアム・イーサリアムクラシックの最大の特徴となっています。
共通の特徴であるスマートコントラクトとは?
スマートコントラクトというのは日本語で「賢い契約」を意味し、「取引条件」と「契約内容」を同時に管理できるシステムになります。スマートコントラクトが実践されている物の中で、最も身近にあるのは自動場販売機です。
自動販売機では「150円を入れたら(取引条件)」と「それに対応するジュースが出てくる(契約内容)」という取引が自動で行われていますね。これは人間の管理がなくても一定の条件下で取引が行われています。
これをブロックチェーン上に取り組んだのがイーサリアムとイーサリアムクラシックになります。このスマートコントラクトによって、人間の管理がいらない安全な契約を半永久的に保存できるようになりました。
共にスマートコントラクトという共通の特徴を持つイーサリアムとイーサリアムクラシックですが、唯一違うのはやはり「中央管理人の有無」になります。
中央管理人の有無
基本的にはイーサリアムもイーサリアムクラシックも、ブロックチェーン技術を使用しているので中央管理者はいない仮想通貨となっています。しかしイーサリアムは、THE DAO事件のこともあって仮想通貨の特徴である「誰にもコントロールされない」というものが損なわれてしまいました。
一方のイーサリアムクラシックは、「Code is Law(コードこそが法)」を保持すると宣言しています。Code is Lawはシステムのコードを重視し、非中央集権性を追求するという意味を持ち、今後も自由な仮想通貨として取り組んでいく姿勢を示しています。