SegWit2x後、ビットコイン価格は下落するのか?

著名人たちの仮想通貨市場に対する発言、「強固なファンダメンタルズが市場を盛り上げる」

WooBull.comのライターとして有名なビットコインのアナリスト、ウィリー・ウー氏は、SegWit2xのハードフォーク後に、ビットコインの価格が急落する可能性があることを指摘した。

11月16日以降のビットコイン価格の動向に関する議論

現在多くの仮想通貨投資家は、新たに誕生する予定のSegWit2xビットコイン(B2X)を手に入れるために、アルトコインからビットコインに交換しているため、資金がビットコインに流入している。

このような状況であるため、SegWit2x後、ビットコインからアルトコインに資金を移動する投資家が増える可能性が高いとウー氏は主張する。

多くの取引所がSegWit2xの対応で混乱する中、最も有名なビットコインウォレットである「Trezor」は、SegWit2xのビットコインに対応することを11月7日に発表した

取引所やウォレットでSegWit2xを扱うことを発表したのはこれが、初めての事例である。

Trezorにビットコインを預けることでSegWit2xビットコインを手に入れることができる。

Trezorの開発者は11月7日の発表で

「TREZORデバイスはBTCとB2Xの両方をサポートします。一方で、SegWit2xはリプレイ保護を実装していないので、安全な方法で2つのビットコインを扱う必要があります。ただ、そのためのガイドラインを提供する予定なので安心してください。」

と述べている。

「リプレイ保護」とは、SegWit2xハードフォークによりビットコインが2つに分裂することで発生するセキュリティの脆弱性に対する保護のことを言う。2つのビットコインが紐づいているため、片方のビットコインだけを送金した場合、もう片方のビットコインの情報が洩れ、ハッカーに盗まれる可能性がある。

一方で、ここ2週間のビットコイン価格急騰は、世界最大の先物取引所CMEによるビットコイン先物の上場(リンク)によるものである可能性が高く、SegWit2xによる影響は少ないという意見もある。

というのもウー氏は、SegWit2xハードフォークのためにアルトコインの投資家がビットコインに資金を移動したと仮定しているからだ。

今回のビットコインの需要増加がCMEの発表という別の要因で発生しているなら、ウー氏の主張は成立しない。

また、ビットコインキャッシュやビットコインゴールドのハードフォークの前の価格動向をみると、ここまでのビットコイン価格上昇が見られたことを考えるとSegWit2xによる価格上昇とは考えにくい。

こう考えると、ウー氏の主張は正しくなく、SegWit2xハードフォークの影響は小さいと考えられる。

また、ウー氏の主張通り11月16日にビットコイン価格が急落したとしても、11月下旬に予定されているCMEによるビットコイン先物の上場によってビットコインの価値は再び急騰するだろう。

原典:「https://www.cryptocoinsnews.com/will-segwit2x-lead-major-bitcoin-price-decline-end-november/」

ここまでの内容と考察

現在、ビットコイン価格は80万円を超えており、半年前は夢物語だと考えられていた100万円に届きそうな勢いです。

本文は、SegWit2x後にビットコイン価格がどうなるのかという話です。

これは、今回の価格上昇がSegWit2xによるものなのか、CMEによるビットコイン先物上場の発表によるものなのかによって、変わってきそうですね。

管理人としては、ビットコイン先物上場が最も大きな要因ではないかと思っています。つまり、SegWit2x後にはアルトコインからビットコインに資金を戻す投資家は多くなく、ビットコインの価格が下落する可能性は高くないでしょう。

実際、SegWit2xが発生してみなければわかりませんが、ビットコイン先物上場が11月の下旬に予定されていることを考えると、11月下旬まで価格上昇を続けるのではないでしょうか。