コインチェック事件で流出したNEM(ネム)はいったいどうなる?

先週約580億円を大手仮想通貨取引所コインチェックからハッキングをした犯人が、100XEM (約 8500円)ずつをいくつかのアカウントに移動させた。NEM財団はNEMのプロトコールの安全さとセキュリティーをアピールし、コインチェックで盗まれたXEMを厳重に監視している。

犯人は盗んだXEMでロンダリング(洗浄)を試みていると考えられる。犯人は1月26日に盗んだXEM全てを一つのアカウントに送金した後、それを8つのアカウントへ移動させた。

その後、4日間ほど犯人の動きはなかったが、30日に再び100XEM (約 8500円)ずつをまた別の9つのアカウントに移動させた模様。

NEM財団は流出したXEMにタグ付けシステムを使い監視しており、ハッカーがXEMを扱う仮想通貨取引所へ送金できなようにするといった取り組みを施している。また、これにより犯人は多額のXEMを一度に清算することが難しい。

NEM財団副代表、ジェフ・マクドナルド氏は以下のように発言をしている。

「犯人はいくつかの取引所で盗んだXEMを使うことを試みている。NEM財団はこれらの取引所へ連絡をしている。」

現在のところ、もし犯人が使ったと確認されているアカウントからXEMの送金が確認されると、取引所のアカウントは使用不可能になる。

しかし、もし犯人が取引所への送金が成功すると、それをMoneroやDASHなどの匿名コインへ交換することも可能となり、流出したコインの監視がとても困難になる。ジェフ・マクドナルド氏も、

「(もし流出したNEMが取引所へ送金に成功出来たら、)犯人はハッキングして得たお金のいくらかを免れることができると予測できる。」

と述べている。

今後もNEM財団開発チームとハッカーの動きに注目が集まる。

これまでの内容と考察

犯人はこれからもXEMのロンダリングを試み続けると考えられます。

もし知らない人からXEMを安価で購入しないかとう話があったら、注意をするようにしましょう。

また、今後は取引所にコインを預けるのではなく、自らペーパーウォレットやハードウォレットで保管する人も増加するでしょう。

しかし、現在購入可能なNano S LedgerやTrezorハードウォレットはまだまだ扱うのが簡単ではなく、大衆への普及には時間がかかると考えられます。今後のテクノロジーの発達に期待したいですね。