仮想通貨の価格が再び下落も、強気な投資家が底支えか

時価総額に関わらずすべての仮想通貨の価格が大幅に下落したことを受け、今週の仮想通貨市場は、2度目の大幅な価格下落を記録した。

仮想通貨市場は大幅な価格下落を乗り切る

1月12日、韓国の法務相Park Sang-ki氏が、仮想通貨の取引を禁止する法案が準備段階にあると誤って発表した直後に、世界全体で仮想通貨の価格は下落した。

特に、QtumやZcashなど、韓国の市場に取引量が集中している仮想通貨はより大幅な下落を記録している。
ただその後、「仮想通貨取引を禁止する法案が準備段階にある」との発言は、韓国政府や文在寅大統領が誤りであると明らかにした。これにより仮想通貨市場は回復したようであったが、今週1月15日に市場は新たな価格下落を記録している。
事実、24時間内に市場価値は7240億ドル(約80兆円)から6830億ドル(約75兆円)にまで減少し、ビットコインやイーサリアムをはじめとする時価総額の大きい仮想通貨は1日に約10%の下落を記録した。さらにビットコインゴールドやトロンなど時価総額がより小さい仮想通貨では、さらに価格が大きく下落している。

もちろん韓国に取引量が集中している仮想通貨の価格は急落しており、韓国市場におけるビットコインの価格は12%下落、リップルは12.65%下落した。

それでも市場は急速に発展中

仮想通貨調査所「Song Eng」は、中国の仮想通貨取引所「Binance」が歴史上最も早く時価総額10億ドル(約1100億円)の新興企業となったことを明らかにしている。そして6か月で、Binanceは世界最大の仮想通貨取引所となり、時価総額は20億ドル(約2200億円)となった。

KrakenやBitstamp、Coinbase、Binanceなどの取引所では1日に10万以上のユーザーが登録していると言われている。ただこの急速なスピードに伴い、これらの取引所はさらなるユーザーのニーズを満たすのに苦戦を強いられている。

確かに、仮想通貨取引の成長スピードを考慮すると、仮想通貨に対する需要は底堅い。ただ今では、市場の成長スピードを考慮することも取引所にとっては必要となる。

短期間に価格が大きく下落することで、弱気な投資家たちは市場から抜け、バブルが形成されずに済んでいる。実際、市場価値が20%下落した後、消極的な投資家や投機家たちの多くは市場から出ていった。だが強気投資家たちの多くはいまだ市場に残っており、需要は底堅い。

このように今もなお仮想通貨に対する需要は十分存在することを踏まえると、韓国における仮想通貨取引禁止案の噂が払拭されてから回復したように、市場はすぐに回復する可能性が高い。