日本の大手取引所「coincheck(コインチェック)」で貸仮想通貨サービス再開

日本の大手取引所coincheckで貸仮想通貨サービス再開

coincheckが再開した貸仮想通貨サービスとは?

日本の大手取引所coincheckは、イーサリアムやリップルといったアルトコインの「貸仮想通貨サービス」を再開させた。貸仮想通貨サービスというのは、貸出申請の同意を得た上で、ユーザーがcoincheckに仮想通貨を貸し出すサービスで、5月に本導入された。

「貸仮想通貨サービス」というのは、契約期限が切れるか満期を迎えた時にユーザーへ仮想通貨を返す仕組みで、そのとき利率を得ることが出来ます。年利は1%~5%まで分かれており、それぞれ運用期間が異なります。

この貸仮想通貨サービスの特徴はビットコインやイーサリアムといった時価総額の上位にいる仮想通貨だけではなく、取り扱っているすべての仮想通貨(イーサリアムクラシック・Lisk、ファクトム、モネロ、オーガー、リップル、Zcash、NEM、ライトコイン、Dash)を貸し出せるという点です。

しかし、この貸仮想通貨サービスにはいくつか気を付けなければならない点があります。
まずcoincheckの貸仮想通貨サービスは、資金決済法に基づく仮想通貨交換業としてのサービスではないので、分別管理の対象にならないことです。

つまりcoincheckは会社が保有している仮想通貨と借り入れる仮想通貨を一緒に保管しているということになり、また貸した仮想通貨に対してなんらかの保証があるわけでもありません。

さらにこのサービスを利用する際には、coincheckでこのようなリスクに承認する必要があります。

当社の信用リスク
貸仮想通貨サービスをご利用いただくに当たり、当社と締結いただく契約は、「消費貸借契約」 であり、無担保契約です。したがって、当社が破綻した際には、お客様が貸付けた仮想通貨の 全部又は一部が返還されないなどの信用リスクを負うことになります。

中途解約・中途売却不可リスク
お客様は、仮想通貨の貸付期間中、原則として、中途解約や中途売却をすることができませ ん。したがって、貸付期間中は、貸付けている仮想通貨を売却したり、送信することはできません。

仮想通貨の中途返還リスク
当社は、契約期間に応じた利用料を支払って、いつでもお客様へ仮想通貨を中途返還することができます。したがって、お客様が当初予定していた利用料を受取れない可能性があります。

引用:coincheck

他にも利用者は原則として中途解約や売却をすることはできず、貸付期間中は貸し付けている仮想通貨を送信・売買などができません。これらを踏まえると、貸仮想通貨サービスを利用するユーザーは契約期間が終わるまで信じて待つしかないということになりますね。

ちなみに20日の時点で、coincheckの1日単位でのビットコイントレード数量は日本全体の3分の1を占めています。

出典:cryptocoinsnews.com

 

日本はビットコインをはじめとした仮想通貨を公的な決済方法として認める「仮想通貨法」が4月に可決されて以来、目覚ましい景気回復の兆候を見せています。それに伴って、国内で26万もの店舗がビットコインで決済できるシステムを取り入れようとしています。

当初日本では7月までにビットコインを利用した買い物にも8%の消費税を課税すると発表されていましたが、こちらもどうなるかわかりません。

今後ビットコインをはじめとした仮想通貨への需要が高まってくれば、日本でも多くのビットコイン取り扱い取引所が誕生してくると言われており、それ以外でも様々な分野がビットコインを取り入れ始めると予想されます。

先月、日本の格安航空会社「ピーチ」が日本で初めて航空券の決済にビットコインを導入しました。

このような動きが今後国内で拡大してくれば、空港内にビットコイン専用ATMが設置されたり、アウトレットやショッピングモールなどで仮想通貨を利用した決済が可能になってくるはずです。

原典:「Japanese Bitcoin Exchange Coincheck Expands Interest-Paying Accounts to Altcoins

ここまでの内容と考察

coincheckを普段からご利用している方は既にご存知だったかもしれませんが、coincheckの「貸仮想通貨サービス」は以下の決められた期間、利率のコースから選んで利用できます。

期間 年率
14日 年率1%
30日 年率2%
90日 年率3%
365日 年率5%

例)10BTCを90日間年率3%で貸し出しした場合、
10BTC×0.03(年率)×90日間÷365日=0.0739726BTCが利用料として貰える

既に仮想通貨を運用させているユーザーもいるらしく、上記したようなリスクはあるもののしっかり増えているという声もありました。ただ、やはりハイリスクですのでまずは少し貸し出してみて、しばらく様子を伺うのがおすすめかなと思います。