- Home
- 中国がビットコイン取引を全面規制し、マイニングも規制対象に?
中国がビットコイン取引を全面規制し、マイニングも規制対象に?
- 2017/9/19
- 仮想通貨の最新ニュース
9月頭にICO、取引所の規制を行った中国政府は、ビットコインのOTC取引(Over the Counter Transactions:相対取引)をも禁止範囲とし、最終的にはマイニングにまで拡張しようとしている。
中国規制当局はビットコインの相対取引まで禁止にする?
ウォールストリートジャーナルのレポートによると、北京市行政当局が先週の金曜日に非公開会議を開催しており、その際に、相対取引を容認しないということをビットコインの業界幹部に語ったという。
ちなみにこの事実は、相対取引だけは認めていくとしていた以前の報告書と矛盾するものである。
さらに、ビットコインコアの開発者BTCDrak氏が、中国規制当局が大手取引所であるBithumbとCoinbase、Bitfinexに加えて、世界的に有名なOTC取引プラットフォームである「LocalBitcoins」などのWebサイトを閉鎖させる予定であるという未確認の報告書を共有した。
これに対して、Blockstream社のCSOであるSamson Mow(サムソン・モウ)氏は、報告書が真実である可能性が高いとという考えを示している。
(Unverified) report that China is trying to block bitcoin exchanges and p2p network in China by GFW @cnLedger pic.twitter.com/GSyyWHFQhj
— ฿tcDrak (@btcdrak) 2017年9月16日
これらのレポートは、相対取引を中断するという発表を先週の時点で行っていた OTCプラットフォームBitKanの決定に注目をあてたものだ。
BTCC、Huobi、OKCoinなどが中国国内ビットコイン取引所に加えて、BitKanは中国で最も人気のあるOTC取引プラットフォームであったにもかかわらず、相対取引の禁止報告が発表される前に、OTCプラットフォーム事業を停止する決断を下したのである。
当時、相対取引が続くと言われていたことから、このBitKanの決断はビットコイン関係者を困惑させた。
しかしビットコインの相対取引が禁止されるという報告がなされた今、BitKanが中国規制当局の動きを先を読みして動いていることが予測できる。
先週の中国取引所閉鎖の発表によって、Localbitcoins(世界的に有名なOTC取引プラットフォーム)を通した中国元取引が急増し、世界のOTC取引プラットフォームが過去最大の取引量を記録した。
また、このグラフは、中国のビットコイントレーダーが日本の取引所に移動している
という事実を表しているのかもしれない。この日本に本社を置くBitFlyerでは、執筆時点で世界で二番目に大きい取引量を誇っているBTC/JPYペアの取引が可能である。
中国はマイニングを禁止するのか?
上記のビットコインに関する様々な取り締まりの報告によって、中国規制当局がビットコインのマイニングまでも禁止してしまうのではないかという憶測までも飛び交っている。
中国の取引所は、世界全体の取引量の約10〜15%しか占めていないが、ビットコインのハッシュレートの約65%を占めている。
ビットコインマイナーは、仮想プライベートネットワーク(VPN)を利用することにより、Great Firewall(中国国家のインターネット監視ネットワーク)の監視をかいくぐることができる可能性もある。
一方で、ウォールストリートジャーナル紙は、
「政府の監視を回避する策としてVPNを使用するのは難しい」
と発表している。
加えて、ViaBTCのCEOであるHaipo Yang(ハイポ・ヤン)氏は、
「技術的には、中国はビットコイン取引を禁止できるはずがない。私たちは独自のネットワークを持っているのだ。しかし、中国政府がマイニングを違法だと言うと、私たちはどうすることもできない。」
と、下のように厳しいツイートをしている。
Technically, China can't ban bitcoin traffic, we have our own sync network. But if China gov say mining is illegal, we are fucked.
— Haipo Yang (@yhaiyang) 2017年9月17日
原典:「China Bitcoin Exchange Ban to Extend to OTC Trading, Maybe Mining: WSJ」
ここまでの内容と考察
中国において、今まで規制されないと思われていた相対取引(オフラインでの取引)が、禁止されるとの報告が発表されました。
これによって、中国オンラインとオフラインの取引すべて禁止されることとなります。
BTCC、Huobi、OKCoinなどの取引所が閉鎖されたとしても、相対取引が禁止されなければそこまで大きな問題がないだろうと思っていましたが、そう簡単にはいかないようですね。
これは、中国政府がマネーロンダリングの問題と中国国内の資金が海外に流れてしまう問題を防ぎたいということですが、いたちごっこになっています。
本文でも紹介されているように、中国の取引所が閉鎖されるということで、日本のビットコイン取引所に中国人の資金が流れてきているそう。このように規制強化しても別の方法で何とかしてビットコインを保有しようという人がいるということですね。
日増しに、ビットコインの注目度は増しており、加えて今週月曜日から価格の下落が止まり、上昇に転じています。中国のネガティブなニュースに惑わされず、ビットコインの価値の本質を見ていきたいですね!