Bitmain、「Bitcoin Cash」へのハードフォークに関しての立場を明確化

4月にBitMainが提案したハードフォーク案である「Bitcoin Cash(BCC)」。このフォーク案を中国の取引所「ViaBTC」がサポートしていくことを発表しました。

BitmainはBIP148(マイナーの支持に関係なく仕様を変更するルール)がビットコインのエコシステムに重大なリスクをもたらすと主張しており、Bitmainは自社ブログでビットコインのエコシステムを保護していくためにも「ユーザーアクティベート・ソフトフォーク(UASF)」を提案したと述べていた。

リソース元:BLOG.BITMAIN.COM

※UAHFというのは、既存のブロックサイズを大きくするという新しいルールをブロックチェーンに適応するものです。

新しいルールが適応されると以前までのチェーンとは違うチェーンが出来るため、分裂が起こるのです。

ニューヨーク合意での議論点

ビットコインコア開発者たちは依然としてニューヨーク協定(ビットコインのブロックサイズを素早く大きくするためにも、80%以上のハッシュパワーによってサポートする同意)を妨害し続けていると同ブログで述べています。

さらにBitmainによると、

UASFチェーンの背景にあるマイニング作業は予告なし停止する可能性があり、投資家たちは全ての資産を失う可能性もあった。

とのことです。さらに

UASFによって分岐するトークンを扱う取引所は、UASFがもたらす停滞リスクも考慮する必要があった。

とも述べています。

実際にUASFは既存のビットコインチェーン(レガシーチェーンという)にもリスクをもたらす可能性があり、最悪の場合レガシーチェーンすらもなくなってしまうリスクもあったのです。

UAHFの準備が完了したBitmain

現段階でUAHFは導入されませんが、UASFによるチェーンの分岐が発生し、ビットコインの存続にかかわる危険性が差し迫った場合にのみUAHFが実行されます。

またBitmainはSegwitコードの調整が可能なブロックサイズに置き換えるためのソフトウェア「Bitcoin ABC」を提案しており、これによってビットコインのブロックサイズは大きくなるとされています。

※Segwitというのはブロックサイズを変えずに取引サイズを圧縮させる方法です。

これによって10分かかっているブロック承認時間を大幅に縮めることが出来ると言われています。

BitmainとViaBTCの関係性

Bitmainは、Bitcoin Cashに関わるViaBTCとの立場を明確にするために、以下のような説明をしています。

1. ViaBTC and Bitmain have only a shared investment relationship whereby ViaBTC operates independently. ViaBTC’s founder has 10 times the voting rights of ViaBTC investors. Hence, ViaBTC’s position does not represent Bitmain’s.

2. The New York agreement represents the global bitcoin community. Bitmain has actively supported SegWit2x’s deployment, and will continue to run the btc1 software on its mining polls, such as ConnectBTC, Antpool and BTC.COM in the near future.

3. Bitmain continues to monitor the BCC movement and does not discount supporting both BCC and SegWit2x.

引用:BLOG.BITMAIN.COM

1. ViaBTCとBitmainはViaBTCが独自に運営している投資に関して、共通の投資関係のみを持っており、ViaBTC設立者は投資家の10倍にあたる議決権を持っています。

したがってBitmainとViaBTCは全くの別物になります。

2. ニューヨーク協定はグローバルビットコインコミュニティの代表的な合意です。BitmainはSegwit2xの導入を強く支持しており、ConnectBTCやAntpool、BTC.COMといったマイニングプールでのbtc1ソフトウェアの運営を続けていきます。

3. BitmainはBitcoin Cashの監視は続けますが、Bitcoin CashとSegwit2xの両方をアポートしていくわけではありません。

原典:「Bitmain Clarifies Its ‘Bitcoin Cash’ Fork Position

ここまでの内容と考察

今回は今話題になっているBitcoin CashやBitmainに関してのニュース記事でした。

Jihan Woo(ジハン・ウー)氏が率いる中国最大のマイニンググループ「Bitmain」から発表されたBitcoin Cash。確かにBitmainから発表されたのにも関わらず、先導していたのはViaBTCでした。

今回しっかり立場関係を明確化させたBitmainのジハン・ウー氏は本日韓国で行われたインタビューで

「UAHFはBitmainによって発表されたが現在はViaBTCが全面的に担当しており、現在Bitmainはほとんど関わっていない。」

と述べていたそうです。

Bitcoin Cashは現在「先物」としてViaBTCでのみ取引が開始されているようで、大きく上がるのではと見込んでいる一部の方たちはこぞって購入しているとか。

完全なアルトコインとして分岐されるであろうBitcoin Cashは今後仮想通貨全体の市場においてどのような立ち位置になっていくのか見物ですね!