「ビットコインキャッシュこそがブロックチェーン技術の元祖だ」とアメリカの研究所が主張

ビットコインキャッシュが11月に再度ハードフォークか?

「ビットコインキャッシュこそがブロックチェーン技術の元祖だ!」とアメリカの研究所が主張

先日、NIST(アメリカ国立標準技術研究所)が”ブロックチェーン技術に関する草案”なるものを発表した。主な内容は、ビットコインのスケールについてで、これが非常に議論を呼んでいる。

全57ページにも及ぶ「Blockchain Technology Overview(ブロックチェーン技術の概要)」と題されたこの草案では、

「ビットコインキャッシュこそがブロックチェーン技術の元祖である」

と主張しているのだ。

主張の詳細は次の通りである。通貨の取引データサイズを圧縮して処理速度を向上させるSegWitを起動すると、それに伴い通貨の分岐(ハードフォーク)が発生する。

ハードフォークによって通貨の互換性が失われる事を嫌ったユーザーは、ブロックチェーン技術の大本であるビットコインキャッシュを呼び出すようになった、という流れだ。

また技術的にも、ビットコインは分岐(フォーク)した先の通貨であり、やはりビットコインキャッシュこそが起源であると主張している。

この主張には、明らかな間違いがいくつか混在している。

確かに一定数はこの主張を擁護する人はいるだろうし、彼らはビットキャッシュこそがビットコインの先祖だと信じてやまない。

だが、思い出してほしい。そもそもビットコインキャッシュは、昨年8月にビットコインに発生したハードフォークによって作られたという事実があるのだ。

加えてこの草案では、昨年8月に起動されたSegWitがハードフォークによって実装されたと勘違いしている。そのため、SegWitに対応するソフトウェアは、それ以前の古いソフトウェアとの互換性がないと主張していた。

だが実際は、SegWitはソフトフォークを介して起動されたため、互換性は存在したのだ。

NISTは来月の23日まで、この草案に対する意見やコメントを受け付けている。現状を踏まえると、かなりのコメントが寄せられそうだ。

原典:「Bitcoin is a Fork, Bitcoin Cash Is the Original Blockchain, Claims NIST Report

ここまでの内容と考察

とんでもない草案が発表されましたね。

なんとビットコインキャッシュがブロックチェーン技術の元祖だというのです。

確かに、昨年10月あたりからビットコインジーザスと呼ばれるRoger Var(ロジャー・バー)氏や中国のマイニング会社のトップGihan Woo(ジハン・ウー)氏も、

「今後ビットコインキャッシュがビットコインになる」

と発言していましたね。これはビットコインキャッシュの特徴やマイニングにおいてビットコインより優れていたということでした。

ちなみに一般的にビットコインキャッシュはビットコインのハードフォークによって派生したコインだと言われていますが、厳密に言うとそうではありません。

もともとビットコインはオープンソース。つまり技術さえあればビットコインを複製することが可能となっており、ビットコインキャッシュはビットコインのスピンオフ版として誕生しただけなのです。

ただビットコインキャッシュのブロックサイズは8MB。ビットコインと比べて8倍もあり、取引手数料も安く済みます。マイナーにとっても収益性が高いので、必然的にビットコインキャッシュがメイン通貨になっていくと言われているのです。

そんなビットコインですが、実は2018年の前半にはたくさんのイベントが予定されています。

ビットコインのスケーラビリティ問題が改善

ライトニングネットワークなど、ビットコインのスケーラビリティ問題が改善されるようなシステムの実装も予定されていますので期待できますね!