ビットコインの価値はゼロ?モルガンスタンレーが議論を巻き起こす

巨万の富を持つ投資家が語る仮想通貨の未来、「ビットコイン価格は6~10ヶ月で1万ドルに達するだろう」

ゴールドマンサックス、JPモルガンに次ぐ世界第3位の投資銀行モルガン・スタンレーは、今週初めに、ビットコインの価値が将来ゼロになる可能性があるという内容の論文を発表した。

モルガンスタンレーのアナリストのジェームズ氏は投資家に対して

「ビットコインの現在の価格は正当とは言えない。将来的に価値がゼロになる可能性もある。」

と述べている。

論文の内容をまとめると以下のようになる。

・ビットコインは通貨としては評価されない
・金のように電子機器やジュエリーとしての価値もないが、投資家はそれにある価値があると考えているようだ
・ビットコインは供給量不足
・ビットコインの平均日次取引量は30億ドル(約3,300億円)で、FX市場では5.4兆ドル(約594兆円)と比較すると圧倒的に小さい

モルガンスタンレーの発表は、仮想通貨業界に対して非常に否定的であるが、間違っている点も多い。

例えば、ビットコインの供給量不足はメリットであってデメリットではない。なぜなら、ビットコインの供給量が限られていることで、価値が上昇しやすく、投資家にとっては嬉しいことだからである。

供給量が固定されているもしくは減少している場合、需要の増加に比例して価値が上昇する。それに関して、ビットコインは過去8年間、価格が上昇し続けている。

仮想通貨へ巨額の資産を投じているマーク・キューバン氏は

「株式と仮想通貨は本質的に変わらない。

株式を保有していても、実際のその会社の所有権と議決権を持っているとは言えず、本質的には価値はない。

ビットコインも株式と同様で、その価値は需要量と供給量に基づいている。」

と語っている。

米ドルや金、法定通貨や他の資産にも同じことがいえるため、ビットコインを非難すると他の資産も非難することになる。

需要があれば価値を持つ

米ドルや金はともに本質的価値を持たないが、需要があるため価値を持つようになっている。

一方で、一年間で1000%のインフレを記録したベネズエラの通貨、ボリバルのように、通貨の価値が急落する可能性もある。法定通貨であっても、供給量が増加したり、需要が減少したりすれば価値を失うこともある。

これと同様に仮想通貨も、需要が急落すれば価値が減少する可能性があるが、まだまだ市場の伸びが期待できること、供給量が限られていることを考えると、価値はまだまだ上昇する可能性が高い。

世界最大の投資銀行の2つであるゴールドマン・サックスとJPモルガンは、仮想通貨の取扱いを開始している。

モルガンスタンレーも、新しい資産クラスである仮想通貨のトレンドに順応しなければいけない。

原典:「https://www.ccn.com/morgan-stanley-questions-bitcoins-intrinsic-value-flawed-argument/」