ゴールドマンサックス、ビットコイン価格が5000ドルで暴落すると予測

ビットコインの価格は8月15日早朝、新たに史上最高値を記録しましたが、その後急激な下落を見せました。コインベースでは、ビットコインの価格が5%下がり4,025ドル(約43万円)になりました。

ゴールドマンサックスのチーフテクニカルアナリストであるSheba Jafari(シェバ・ジャファリ氏)は、ビットコインがこの様な急下落の局面にあっても、短期的に見れば、投資家たちはこの事態を楽観視することができると述べました。

2ヶ月前ジャファリ氏は、ビットコイン価格が約1,900ドル(約20万円)付近にまで下がった後、4,000ドル(約43万円)に近づくと予測しました。ビットコイン価格は彼女の最大値予測を超え上昇していますがその予想はおおよそ正しいものでした。

ビットコイン価格は5,000ドルに近付いて暴落

日曜、ジャファリ氏はゴールドマンサックスの顧客たちへ新たな展開を予測したメモを送りました。彼女はビットコインの価格が、5回目の高まりを見せる間に、最高で4,827ドル(約52万円)まで上がると述べています。

ビットコインが5,000ドル(約54万円)に近づくと予測したアナリストは、ジャファリ氏だけではなく、Max Keiser(マックス・キーザー氏)は6月にその主張をしました。

そしてBitMEXのCEOであるArthur Hayes(アーサー・ヘイズ氏)は、ビジネスインサイダーにセグウィットの実行が5,000ドル(約54万円)に達するのは「間近だ」と話しました。

株式リサーチャーのRonnie Moas(ロニー・モアス氏)の予想はさらに強気なもので、ビットコインの価格は2017年末までに7,500ドル(約81万円)を上回るだろう語っています。

しかしジャファリ氏はビットコインが5回目の高まりを見せる間に5,000ドルに到達するとは考えておらず、実際に彼女はこの価格上昇の流れが止まった時、ビットコインの価格は38%以上下落すると予想しています。

そんな彼女は投資家に次のように述べました。

「一度5回目の上昇が完全に起こりきると、理論上では市場は調整期に入る…これは少なくとも(全体の)3分の1の期間続く。つまり前の展開が完了されるまでに、全体の流れの少なくとも38.2%を要する。」

この暴落はビットコインの価値を3,000ドル以下(約32万円)に下落させます。ジャファリ氏によると、ビットコインは2,221ドル(約24万円)まで下がる可能性があるとのことですが、7月中旬以降の市場でその傾向は見受けられていません。

ジャファリ氏の予測どおり市場が動いたとしても、投資家たちは不安を感じるべきではないでしょう。2,221ドル(約24万円)への下落でさえ、ビットコインに累計130%以上の増加をもたらすことになるでしょう。

ビットコインは17世紀オランダで発生したチューリップ・バブルとは異なり市場は最終的に回復するでしょう。結局のところゴールドマンサックスでさえ、暗号化通貨に対して「機関投資家が無視できなくなってきている」と認めているのです。

ここまでの内容と考察

上記の記事でも言及されているように、ビットコインの価格は今月8月15日、過去最高値の1BTC=約4,455ドル(約48万円)を記録した。1年前の2016年の8月15日には、わずか1BTC=約570ドル(約6万円)だった事実を鑑みれば、まるでバブルのような急騰を続けていると言える。

仮想通貨の価格相場が左右される要因には、外的要因(社会情勢・経済状況など)と内的要因(特徴・仕組み・技術的な問題など)があるが、今回の急上昇は後者による所が大きい。

今年8月1日にはビットコイン分裂問題をメディアがこぞって報道。それに伴い知名度が上昇したことに加え、北朝鮮情勢の緊迫化によって「政治情勢に左右されない通貨」である仮想通貨の需要が高まったことが原因として挙げられている。

こうした流れの中で、ビットコインが仮想通貨市場全体に占めるシェアの割合は現在まで50%以上を推移。多くの専門家が今後ビットコインの動向について、一時的な下落があったとしても長期的に価格上昇を続けていくと指摘している。

ただし実際のところ、ビットコインが今後も上がり続けるのか、ある日突然2,000ドル(約21万円)近くまで急落するのかは誰にもわからない。

個人的には、ビットコインのみならず、アルトコインであるIOTA(アイオータ)の昨今の短期的かつ驚異的な価格高騰などから、仮想通貨市場に関する人々の関心と需要は着実に高まっていると実感している。